札幌市　若者のオーバードーズ　６月までに３９４人搬送　４割が１０～２０代女性

（札幌市 2023-12-21付）

　市販薬を過剰に摂取する「オーバードーズ」が若い世代で深刻な問題となる中、札幌市消防局のまとめによると、ことし６月までの半年間に３９４人がオーバードーズで救急搬送され、このうち４割が１０代から２０代の女性だったことが分かった。中学生や高校生を含む１０代は、毎年１００人前後で推移している。

　市消防局によると、ことし６月までの半年間にオーバードーズで救急搬送された３９４人のうち、年代別では１０代から２０代が１８３人と４６・４を占めた。男女別では、男性が９９人に対して女性は２９５人。このうち３７・５％の１４８人が１０代から２０代だった。中学生や高校生を含む１０代は５２人で、令和２年度から年間１００人前後で推移しているという。

　また、搬送されたおよそ半数の２００人が入院し、１８人が３週間以上入院する重症だった。

　オーバードーズを巡っては、今月１３日、東京都目黒区の小学校で、高学年女子児童２人が持ち込んだ市販薬を過剰に摂取し、救急搬送された。

　こうした状況などを受けて国は、２０歳未満への医薬品の複数販売を禁止するなど、乱用防止に向けた議論を始めている。

(札幌市 2023-12-21付)