札幌市　関係団体と意見交換会　今後の招致活動を停止　冬季五輪の可能性消滅で

（札幌市 2023-12-22付）

　２０３８年までの冬季五輪札幌招致の可能性が実質的に消滅したことを受けて、札幌市は１９日、関係団体との意見交換会を開き、秋元克広市長が今後の招致活動の停止を正式に発表した。

　１９日、市内のホテルで秋元克広市長や鈴木直道知事のほか、地元経済団体や日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）など関係団体の代表者らが参加し、今後の方針について意見を交わした。

　はじめにＪＯＣの担当者が「招致活動を停止する方向で協議を進めたい」と提案。出席者からは「停止はやむを得ない」と賛成の意見が相次いだ。

　これを受けて秋元市長は、招致の時期が見通せないまま招致活動を続けるのは困難だとして、平成２６年から続けてきた招致活動の停止を決定した。一方で「ウインタースポーツの普及・振興や、国際大会の誘致については今後も積極的に続ける」と語った。

◆オリパラ教育　次年度以降も継続

　市教委とスポーツ局は、市立学校で実施している「オリンピック・パラリンピック教育推進事業」について、来年度以降も継続実施する考えを示した。

　同事業は平成２８年に開始。研究推進校を指定し、オリンピアン・パラリンピアンらを学校に招いての講演会や、札幌オリンピックミュージアムを活用した学習などに取り組んできた。本年度は延べ１１２校で実施する予定。

　市教委によると同事業は「昭和４７年に札幌冬季五輪が開催された歴史を踏まえて、オリンピック・パラリンピックの理念や価値について理解を深めるもの」として、来年度以降も規模を縮小せず継続するとした。

(札幌市 2023-12-22付)