様似町６年度予算案　１０万円分クーポン入学時に支給　スクールランチ無償化も

（市町村 2024-03-12付）

　【苫小牧発】様似町は１日、６年度予算案を発表した。一般会計は８・０％増の５１億４８００万円、教育費は２２・４％増の４億２２７３万円。スクールランチ無償化や幼児センターの補修によって増額となった。

　産業人口の維持と子育て支援を重点としており、新規では小・中・高校入学時に１人１０万円分のクーポン券を支給する「新入学スマイルクーポン事業」を開始するほか、給食に代わり配食形式で実施している小・中学校の様似型スクールランチを無償化。小・中学校の各教室にポータブルクーラーを設置する。

　また、オンラインで実施している町公設塾に英語を加え３教科に体制を強化。様似中学校に学習補助員１人を導入し、生徒の放課後の学習をサポートする。

　主な事業はつぎのとおり。

▼新規事業

▽新入学スマイルクーポン支給＝７１０３万円―町内の児童生徒が小・中・高校等に入学する際、入学時の経済的負担軽減と児童生徒の健全な育成を支援することを目的として、町内で使用できるクーポン券（１０万円分）を支給する

▽公設塾開設＝３７９万円―小学校５年生から中学校３年生を対象とし、国語、算数・数学の２教科について、オンライン配信方式によるオンデマンド学習塾を開設しているが、新たに英語を加え３教科に体制強化を行う。引き続き、塾講師によるリモートサポートも併せて実施することにより、学習意欲の維持・向上につなげ、家庭学習習慣の定着と学力の向上を図る

▽スクールランチ無償化（小学校）＝１７３４万円―給食センターのない町内で給食を支給するため、帯広のコープフード食品工場から食缶の冷蔵・加温設備を備えたトラックで各校に配食。学校給食とほぼ同内容を実現している。自己負担を１食２００円としているが、保護者負担軽減と子育て支援のため全額を扶助する

▽スクールランチ無償化（中学校）＝１１１７万円―小学校と同様

▽ポータブルクーラー設置（小学校）＝２７８万円―猛暑に対する緊急対策としえ、各教室（普通教室、保健室、職員室等）にポータブルクーラーを設置する

▽ポータブルクーラー設置（中学校）＝４４０万円―小学校と同様

▽様似中学習補助員配置＝２２４万円―学習補助員１人を配置。生徒による放課後の自主学習をサポートし、基礎・基本の学力定着を目指す

▽幼児センター屋根改修・園庭フェンス設置＝３３２４万円

▽保育教諭修学・就業資金貸付＝１２０万円―修学は月５万円、就業は月額の１２ヵ月以内（６０万円）を限度に必要な資金の貸し付けを実施。５年間幼児センターに勤務した場合は返還を免除する

▽アイヌ政策推進交付金（郷土館費）＝１０５０万円―「街歩きデジタルガイド作成事業」などを実施

▼継続事業

▽乳幼児から高校生までの医療費無料化＝９９３万円―乳幼児（０歳）から高校生（１８歳）までの医療費自己負担分を全額助成

▽高校生徒遠距離通学費補助＝３００万円

▽高校生のパソコン購入助成＝３８万円―高校入学時に個人所有端末の持ち込み（ＢＹＯＤ）が必須であることから、端末購入をはじめとした入学時に係る経費の一部を助成

▽ミルク給食無償化（小学校）＝１３０万円―学校給食として実施しているミルク給食について、保護者負担軽減のため、給食費を全額扶助する

▽様似小学習補助員４人配置＝８８０万円―特別支援を要する児童や授業の進行に遅れがちな児童向けに学習補助員４人を配置

▽英語指導助手の配置＝１６０１万円―英語指導助手（ＡＬＴ）２人と国際交流員（ＣＩＲ）１人を配置

▽ミルク給食無償化（中学校）＝６５万円―小学校と同様

▽放課後児童クラブの開設＝９７４万円―小学１～３年生を対象に、放課後および土曜日に児童の安全な居場所づくりとして「放課後児童施設ひ・ま・わ・り」で開設

▽放課後子ども教室の開設＝２５３万円―小学４～６年生を対象に、放課後の自主学習の支援や居場所づくりを実施。「放課後児童施設ひ・ま・わ・り」で開設

(市町村 2024-03-12付)