興部町 6年度教育行政執行方針 部活動地域移行 協議会を設置 実施に向け検討進める考え(市町村 2024-03-15付)
畑山教育長
【網走発】興部町教委の畑山研二教育長は、5日開会の第1回町議会定例会で6年度教育行政執行方針について説明した。部活動の地域移行については、6年度中に協議会を設立し、実施に向け検討を進めていく考えを示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育
▽確かな学力を育む教育の充実
学習習慣の確立については、学習内容や目安等をまとめた各学年別の「家庭学習の手引」を各家庭に配布し、積極的な活用を促していく。長期休業中における学習継続のサポートとしては、興部高校生による学生ボランティアや公営塾「つなぐ」スタッフを活用していく。また、幼稚園等から小学校、中学校、高校へと継続した学びを確保するため、小学校新1年生に対してのスタートカリキュラム、子どもたち一人ひとりのキャリア・パスポートを活用する。さらに、8年10月開設予定の認定こども園と小学校の学びの連続性の維持・連携についても、検討・協議を進めていく。
沙留小学校では、児童数が減少している2・3学年が、国の学級編制基準に基づき複式学級となることから、町として臨時教員1人を配置し、複式学級解消による指導体制の充実を図る。
外国語教育・国際理解教育については、教員に対して外国語教育研修への積極的な参加を促すとともに、中学校と連携し小学校への英語担当教諭の乗り入れ授業など指導体制の充実に努めていく。また、保育所・幼稚園をALTが訪問し、小学校入学前から子どもたちが英語に慣れ親しむ環境づくりを進める。
ICTの活用については、配置しているICT支援員による研修等の実施によって、学習支援ソフトなどの効果的な活用を進め、教員の資質向上に努めるとともに、タブレット端末の家庭への持ち帰りによって、学習習慣の定着を図る。
▽豊かな心の育成
ふるさと教育については、社会科副読本「おこっぺ」を副教材として活用し、郷土愛に満ちた心の成長を目指した指導に努めていく。
生徒指導・支援では、いじめへの対応として、町、教育委員会、学校、保護者、地域、関係機関が連携し、いつでも相談できる体制を構築するほか「いじめ実態調査」を定期的に実施する。
不登校等については、学校、家庭、関係機関が連携しながら、保健室登校や時間差登校、戸別訪問など、子どもたちや家庭の状況に寄り添った対応をしていく。
▽健やかな身体の育成
「新体力テスト」や「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果から、全道全国と比較して持久力・走力などの基礎的体力の低下が示されており、一人ひとりの体力向上を目指した授業改善や継続的な「運動習慣の確立」に向けた取組を進めていく。
▽特別支援教育の推進
各学校においては、校内支援委員会を軸として学校全体で子どもたち一人ひとりの教育的ニーズを的確に把握し、組織的で具体的な支援・取組を進める。
特別支援学級での指導を必要としない普通学級に在籍する子どもたちで、授業や学校生活指導など個別の教育的支援を必要とする学校に対しても、特別支援教育支援員を配置し、教員の負担軽減と個々の指導の充実を図っていく。
▽信頼に応える学校づくりの推進について
教育活動および学校運営の改善につなげるための「学校自己評価」、子どもたちや保護者向けアンケートなどの取組を充実させ、子どもたち、保護者、地域等の意見が反映された学校づくりを推進していく。
教職員の資質・能力の向上に向けて、道教委や網走地方教育研修センター等が行う各種研修会への積極的参加を促すとともに、「興部町学校教育推進協議会」と連携し、より一層の研修機会の提供や内容の充実に向け、支援・協力していく。
休日における部活動の地域移行については、中学校教職員および生徒から意見聴取を行い、スポーツ協会などの関係団体および近隣市町村と協議を進めており、6年度中に協議会を設立し、実施に向け検討を進めていく。
▽興部高校への支援策について
6年度の出願者数は17人となったが、入学者増となった具体的な要因について、今後、入学者および保護者へのアンケート調査などを行い分析するとともに、次年度以降の中学卒業見込み生徒の意向も把握しながら「興部高等学校の将来について考える連携協議会」を含めた関係機関等から意見や提案をいただき、興部高存続に向けての取組を継続していく。
(市町村 2024-03-15付)
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