蘭越町　６年度教育行政執行方針　部活動　地域移行へ　実証事業推進　新たに地学協働活動推進員

（市町村 2024-03-18付）

小林教育長

　【小樽発】蘭越町教委の小林俊也教育長は第１回町議会定例会で６年度教育行政執行方針を説明した。部活動の地域移行に合わせ、人材の確保など新たなスポーツ環境の構築に向けた実証事業を進めるほか、新たに地域学校協働活動推進員を配置し、ＣＳと一体で地域学校協働活動の推進を図る。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

◆学校教育

▼社会で生きる力の育成

　全学年、全教科を対象に継続的な検証改善サイクルを構築し、教育指導の充実や学習状況の改善に努める。各校に学習支援員を配置する。教育相談支援員の配置等、特別支援教育の充実を図る。小・中学校の通級指導教室の安定運営と指導者の充実に努める。

　幼稚園、保育所、小・中学校、高校が連携して人材の育成と英語力の向上を図るために設立した「外国語教育連携推進会議」を中心に、より充実した英語教育の推進に努める。ＡＬＴや外国語活動支援員を配置し英語力の向上を図る。

　本年度から２ヵ年で端末の更新を進める。ＩＣＴの効果的な活用に向けて、電子黒板の導入等や教職員の指導力を高める研修を行い、教育の質の向上を図る。

▼豊かな人間性の育成

　教職員間の情報共有やスクールカウンセラーとの連携により、相談しやすい環境づくりを進め、児童生徒が互いを尊重し合い、主体的に望ましい人間関係を形成し、いじめを許さない態度を育てる指導に努める。

▼健やかな体の育成

　子ども・子育て基金を活用し、現行の給食費を維持しながら、安定した給食の提供を図る。

▼学びをつなぐ学校づくりの実現

　学校教育アドバイザーを配置し、町内小・中学校の学習指導の充実と教職員の指導力や学校経営の向上を図る。教育課程交流会で、教育課程の編成と実施、指導方法の工夫改善を図り、義務教育を見通した児童生徒の育成の充実を図る。

　第３期アクションプランの策定を行い、業務の効率化等、勤務状況の改善を進める。中学校における部活動は、全ての部活動で引き続き指導員を配置し、地域移行も踏まえながら、働き方改革を推進する。

　町防災担当課と連携した訓練や学習会等、防災教育を推進するほか、通学路安全推進会議を中心に関係機関との連携を図る。

　各学校施設照明のＬＥＤ化を進める。蘭越中学校の大規模改修について、本年度から２ヵ年で改修工事を実施する。

▼学びを支える地域との連携・協働の推進

　蘭越高校存続のため、引き続き入学者の確保・地域に根差した高校づくりに向け努める。生徒自身が多種多様なことに関心を持ちながら魅力ある高校づくりが図られるよう、札幌大谷大学との高大連携を推進する。

◆生涯学習

▼家庭教育力向上への支援

　現状に応じた専門家の視点での定期的な情報提供や、青少年健全育成推進委員会やＰＴＡ連合会と連携した学習機会の提供を実施し、家庭の教育力の向上に努める。前年度設置した公営塾は、学習環境の充実および学習機会の保障を図る。昆布小学校放課後子ども教室は、引き続き週５日開設する。

▼学んだ成果を生かす生涯学習の推進

　中高生ボランティア活動事業を実施し、生涯学習ボランティアを育成する体制づくりに努める。

▼潤いのある地域づくりをめざす社会教育の推進

　地域学校協働活動推進員を新たに配置し、地域の人材派遣を組織的な活動として学校を支援する学校支援地域本部事業とＣＳを一体的に推進し、学校、家庭、地域が連携・協働して、子どもを取り巻く課題をより一層解決しやすい地域社会の構築に向け進める。

　各学校に音楽家を招く生涯学習出前講座を実施し、児童生徒の豊かな創造性や情操を育めるよう努める。

▼生き生きとした生活をめざすスポーツ活動の推進

　部活動の地域移行に合わせ、人材の確保、活動時間、活動場所等、新たなスポーツ環境の構築に向けた実証事業を進める。全道・全国大会出場への支援は、本町児童生徒が町外で活動している場合も一部支援するよう要件を拡大する。

(市町村 2024-03-18付)