上士幌町こども園ほろん　子の読書活動優秀実践校　文科大臣表彰に　国際理解教育と関連させ環境整備

（学校 2024-05-14付）

　【帯広発】上士幌町認定こども園ほろん（菅原優博園長）は、子どもの読書活動優秀実践校等に係る６年度文部科学大臣表彰に輝いた。蔵書や読み聞かせ活動、読書と国際理解教育をかけ合わせた活動など、子どもたちが日常的に本に触れる環境整備を推進し、受賞に至った。菅原園長は「読書は学習の基礎になる。本好きの子どもに育ってほしい」と期待を寄せる。

　同園の園内は絵本コーナーが充実しており、１８００冊を超える蔵書を所有。分掌に図書係を設け、お薦めの絵本を紹介する掲示物等を工夫し、貸し出しを行うことで園内外での読書活動を推進している。

　同園教諭は、行事や諸活動の前後、給食後活動など日常的に読み聞かせを行っている。パネル上で絵人形を用いて物語を進めるパネルシアターや、エプロンを舞台に見立ててポケットから人形を登場させるエプロンシアター、大型絵本など、子どもたちが絵本や物語に興味を持つきっかけづくりに努めている。

　町立図書館やボラインティア団体と連携した読み聞かせ活動も定期的に実施。中学校および高校の職場体験学習を例年受け入れ、中高生が読み聞かせを行うなど、絵本を通じて地域との触れ合いにもつなげている。

　また、国際交流推進員やＡＬＴが英語の絵本を読み聞かせする活動や、町在住の外国人との交流会を実施。本の楽しさを体感するとともに、国際理解教育や異文化交流を推進している。

　生活の中で自然と本に触れる機会を充実させる日常的な取組が実り、６年度文部科学大臣賞（子どもの読書活動優秀実践校等）を受賞。同表彰は文科省が平成１４年度から、国民に広く子どもの読書活動についての関心と理解を深め、子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高める活動を推進するために実施。６年度から幼稚園や認可保育所、認定こども園を被表彰者に加えた。

　受賞を受け、町教委幼児教育課の森本敦子主査は「日頃から絵本コーナーで集中して読書をする子どもたちの姿を見ている。読書は知識や想像力、感受性を身に付けるきっかけになる」とし「貸し出しによって、家庭内のコミュニケーションにもつながれば」と期待。菅原園長は「読書は学習の基礎になる。本好きの子どもに育ってほしい」と話している。

　今後、参観日などの保護者が来園する際に、親子で本に触れる機会を醸成する見通し。家庭や地域と協力し、子どもたちの身近に本がある環境づくりに励んでいく。

(学校 2024-05-14付)