札幌市教委　不登校児支援充実へ　校内支援センター　全校空き教室等に　１５万円上限に予算配分

（札幌市 2024-06-05付）

　札幌市教委は、不登校児童生徒支援の充実に向け、各学校の空き教室などの別室を校内教育支援センターとして位置付ける方針を示した。全小・中学校、義務教育学校、中等教育学校に対し、１５万円を上限に予算を配分。パーティション設置などの環境整備に役立てるよう呼びかけている。

　文部科学省は、５年３月にまとめた誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策「ＣＯＣＯＬＯプラン」で、児童生徒が安心して学習などに取り組める環境として、校内教育支援センター（スペシャルサポートルーム等）の設置促進を掲げている。

　市教委は、この方針に先駆けて、平成２７年度から相談支援パートナー事業を実施。児童生徒一人ひとりの状況に応じてきめ細かな支援を行う「相談支援パートナー」の配置によって、多くの学校で空き教室などの別室を活用した支援体制が構築されている。

　６年度、小学校の配置校を拡大し、全ての小・中学校、義務教育学校、中等教育学校に相談支援パートナーを配置することとなった。このため、各校の別室等を校内教育支援センターに位置付け、不登校児童生徒支援に係る環境のさらなる充実を図る考え。

　室内の環境整備に役立ててもらおうと、各校に対し１５万円を上限に本年度限りの予算を配分した。

　市教委は環境整備品の一例として、パーティション、いす、机、目隠し用のカーテン・ブラインド、ホワイトボードなどを示している。

(札幌市 2024-06-05付)