札幌市教委　全中学校、高校に　デジタル採点を導入　業務効率化へ２学期から稼働

（札幌市 2024-06-06付）

　札幌市教委は、全中学校、高校にデジタル採点システムを導入する。教職員の業務効率化を図ることなどがねらい。夏季休業期間中に導入、動作検証を行い、２学期から稼働させる予定だ。

　市教委が実施した５年度学校における働き方改革に向けた取組状況調査結果によると、デジタル採点システムを独自に導入している学校は１７％の５４校だった。検討中の学校も２１％の６６校に上っており、業務効率化を図る取組としてニーズが見込まれていた。

　４年度からは、中学校２校で試行導入。主に定期テストなどで活用した結果、約５０％の業務削減効果が見られた。

　これらを踏まえ、本年度から全ての中学校と高校にシステムを導入する。１１日に一般競争入札を実施し、導入するシステムを決定する見通し。

　解答用紙をスキャンしてＰＤＦ化し、生徒ごとに採点したり、同一設問の解答状況を一覧にまとめて比較したりする機能を盛り込みたい考え。選択問題の自動採点、添削コメントの入力・編集、正答率や平均点などの分析機能なども搭載する想定だ。

　採点した答案用紙は、グーグルクラスルームなどを用いてデジタルデータで生徒に返却できるようにする。また、生徒一人ひとりが自身の履歴や成績グラフなどを確認できる機能を搭載し、学習に役立ててもらうことをねらっている。

　定期テストだけではなく、単元テストや小テストなどでも活用が可能。市教委は「様々な場面で活用してほしい」と呼びかけている。

(札幌市 2024-06-06付)