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倶知安町　複合拠点施設基本設計　９年６月供用開始へ　２５ｍプールや絵本館など整備
（市町村 2024-09-24付）

プールの内観イメージ。２５㍍７レーンを設ける

　【小樽発】倶知安町は、町営プール絵本館複合拠点施設建て替えの基本設計をまとめた。構造規模は鉄筋コンクリート造地上２階２４６８・８８平方㍍を想定。２５㍍プールや絵本館、交流スペースなどを整備する。概算事業費として、３７億６４１０万円を試算。７年６月にも着工したい考えで、９年３月末の竣工、同年６月の供用開始を目指している。

　昭和５６年に建設された町営プールは、竣工から４０年が経過し天井鉄骨の一部が落下するなど危険性が指摘されていた。また、耐震性不足のため令和２年度から利用を休止。町内２ヵ所の学校プールも老朽化に伴い利用を休止していたことから、学校授業での活用も想定した新プールの整備が求められていた。

　加えて、昭和４２年に整備された青少年センター（絵本館）および４４年竣工の世代交流センターも老朽化が進行。両センターの土地を活用し、町はプール、交流機能、図書館の３機能を有した複合的な拠点施設を整備することとした。

　令和５年にまとめた基本計画では「誰もがいつでも安心して利用でき、多様な活用によって、世代を超えた交流が生まれる拠点づくり」を基本方針に設定した。

　基本設計をみると、構造規模は鉄筋コンクリート造地上２階延べ床面積２４６８・８８平方㍍で、１階が１７０２・１６平方㍍、２階が７６６・７２平方㍍。耐震構造を採用し、非常時は災害拠点として活用できるよう、太陽光発電設備など様々な防災機能を持たせる。このほか、外断熱工法の採用や照明器具のＬＥＤ化、光熱費削減に向け地中熱ヒートポンプの導入など、環境負荷低減を図る。

　１階にプール、管理共用部、機械室、２階に絵本館、多目的ルーム３室、観覧スペースを計画。プールは２５㍍プール７レーン、水深１・１㍍としスロープ部を設けるほか、水深０・５㍍の幼児用プール、温水浴槽を整備。絵本館については、３万８８２０冊を収蔵できるようスペースを確保する。

　建物は敷地西側に寄せた配置とし、敷地中央に一般駐車場８１台とみどりの広場を計画。建物北側に駐輪場２０台、利用者の憩いの場およびイベント広場となるポケットパークを配置する。建物南側にバックヤードと職員駐車場１２台、大型バス待機場２台のスペースを確保する。

　概算事業費として、３７億６４１０万円を試算。うち本体工事費は２９億９２４０万円で、内訳は建築が１９億８６１０万円、電気設備が２億７４５０万円、機械設備が７億３１８０万円となっている。設計費に１億７５５０万円、外構整備に１億５０７０万円、解体工事に３億７６７０万円を見込む。

　今後のスケジュールをみると、７年３月に実施設計を終え、同年６月に着工。９年３月末に本体工事を終える見通しで、同年６月の供用開始を目指している。同年１０月末に外構工事を完了させる流れとなっている。