十勝教育研究所協力員研究実践授業　指導・評価一体の道徳を　鹿追小・西村教諭が指導

（道・道教委 2015-10-13付）

十勝教育研究所が協力員研究実践授業

　【帯広発】十勝教育研究所は九月二十九日、鹿追町立鹿追小学校（梶原源基校長）で協力員研究実践授業を実施した。十勝教育研究所協力員の西村弦教諭が四年一組道徳「すてきなおくりもの」を指導＝写真＝。資料をもとに、親切には大きさがないことを児童に気づかせ、相手を思いやる大切さを伝えた。

　十勝教育研究所協力員研究では、前年度から「道徳的価値の自覚を深める道徳の時間の指導の在り方」を研究主題に設定。本年度は二年次計画の二年次目で、新たに「指導と評価の一体化を通して」を副主題に掲げ、研究を推進してきた。

　この日は、西村教諭が四年一組の道徳「すてきなおくりもの」を指導した。本時では、相手の立場になって思いやり、進んで親切にしようとする心情を育てることをねらった。

　はじめに、西村教諭は「すてきなおくりもの」とは何かを子どもたちに投げかけたあと、資料を朗読した。資料は、バイクに乗っている青年が雨の山中でガス欠を起こしていたところに、通りかかった親子とトラックの運転手がその青年を助けるという物語。

　西村教諭は、様々な登場人物の「親切」について整理した上で、「この話ですてきなおくりものとは何か」と発問。子どもたちは「ガソリン」「助け合い」などと発表した。

　また、西村教諭は「登場人物の中で親切に順位を付けるとどうなるか」を子どもたちに問いかけた。子どもたちが答えを出すのに悩んでいるのを見て、「なぜ順位を付けられないのか」と問うと、子どもたちは「親切には大きさはないから」「小さいことでも親切にしようとする気持ちが大事」などと回答。西村教諭は、その答えを受けて「親切とは、相手のことを考えて行動することが大切なんだね」とまとめた。

　おわりに、西村教諭は子どもたちに、日常生活に目を向けさせ、相手を思いやること大切さを伝えた。

　このあとの協議で、授業を参観した参加者は「先生と子どもたちが一緒につくり上げていく授業だった」「ねらいに向けて明確に授業がつくられていた」などと意見を述べていた。

(道・道教委 2015-10-13付)