公立中学校夜間学級設置で道教委 本年度から調査研究着手 札幌市教委と連携して推進
(道・道教委 2015-10-09付)

 道教委は、本年度新たに、札幌市教委と連携して中学校夜間学級の設置に向けた調査研究を行う。文部科学省「中学校夜間学級の充実・改善等への取組事業」の一環。六日には、札幌市教委で第一回担当者会議を開き、公立の中学校夜間学級の設置に当たっての課題や、その解消に向けて調査していくことを確認した。中学校夜間学級に対する潜在的ニーズの把握のため、先進地の視察や広報活動、アンケート調査などを進めていく。

 文科省では、「中学校夜間学級は、様々な事情で義務教育未修了のまま学齢を超過した人に対し、学習機会を提供する重要な役割を担っている」と位置付けている。現在設置している中学校夜間学級における教育実践の、さらなる高度化を図るため、昭和四十六年度から「中学校夜間学級の充実・改善等への取組事業」を進めている。

 二十六年五月現在の文科省調査によると、中学校夜間学級は、全国八都府県二十五市区で三十一校設置されている。本年度は設置市区に加え、新たに、少なくとも各都道府県に一つは夜間学級が設置されている状態を目指し、未設置の道県における夜間学級の設置促進を図ることとし、九道県の委託を計画している。

 道内には、公立の夜間中学校はないが、ボランティアの運営する自主夜間中学は札幌市、旭川市、函館市、釧路市にあり、週一回程度学習の機会を提供している。

 道教委は「学齢期に様々な事情や病気などの理由があって義務教育を修了していない人の学ぶ機会を確保することは大切」とし、同事業を活用。道内における設置に当たっての課題やその解消について、札幌市教委と協働した調査研究に着手することとした。

 六日には、札幌市教委で第一回中学校夜間学級調査研究担当者会議を開き、設置に向けた課題や調査研究のスケジュールを確認。課題としては、道内の小学校未修了者七千三百七十四人(平成二十二年度の国勢調査)などの中学校夜間学級に対するニーズの把握を挙げた。

 また、公立の中学校夜間学級は、週一回の自主夜間中学とは違い、三年間、休業日以外毎日通うことで中学校の卒業資格を得ることができるが、道教委では、「中学校夜間学級について知らない人が多い」ことから、パンフレットやホームページによる広報活動を計画。今月中に、東京や大阪方面の先進地を視察するほか、自主夜間中学の協力も得てアンケート調査を行う予定としている。

(道・道教委 2015-10-09付)

その他の記事( 道・道教委)

教職員等対象に献血制度研修 室蘭皮切りに5会場で 正しい知識を普及―道教委等

 道・道教委は、「献血制度等にかかる教職員等研修」を、十六日の室蘭会場を皮切りに全道五会場で開く。道ブロック赤十字血液センター共催。小・中・高校の教職員などを対象に、献血の現状や道の取組、...

(2015-10-13)  全て読む

胆振教育局が道徳教育推進教師研開く 道徳の時間充実目指して 模擬授業や演習通して研修

道徳教育推進教師研修  【室蘭発】胆振教育局は一日、むろらん広域センタービルで第一回道徳教育推進教師研修を開催した=写真=。管内小・中学校および特別支援学校小・中学部の道徳教育推進教諭六十四人が出席。道徳の時間...

(2015-10-13)  全て読む

十勝教育研究所協力員研究実践授業 指導・評価一体の道徳を 鹿追小・西村教諭が指導

協力員研究実践授業  【帯広発】十勝教育研究所は九月二十九日、鹿追町立鹿追小学校(梶原源基校長)で協力員研究実践授業を実施した。十勝教育研究所協力員の西村弦教諭が四年一組道徳「すてきなおくりもの」を指導=写真...

(2015-10-13)  全て読む

採用校長・昇任教頭研(小中)開く 円滑な接続体制構築へ 静内高の取組事例もとに研鑚 日高教育局独自「目的別研修」

採用校長昇任教頭研  【浦河発】日高教育局は四日、静内高校を会場に目的別研修「第三回採用校長・昇任教頭研修会」を開催した。管理職としての役割の理解と資質能力の向上を目指し、管内で本年度採用された小・中学校の校...

(2015-10-13)  全て読む

鶴羽委員を再任3定道議会で道教委委員の選任同意

 二日に閉会した三定道議会では、道教委委員の選任同意案を可決した。  鶴羽佳子(つるは・よしこ)委員を再任した。任期は十月二十九日から三十一年十月二十八日まで。

(2015-10-09)

渡島局がCS導入促進等協開く 実態に即した導入目指し ディスカッションで議論深める

CS導入促進協議会  【函館発】渡島教育局は九月上旬、渡島合同庁舎で二十七年度コミュニティ・スクール(=CS)導入促進等協議会を開催した。約五十人が参加し、パネルディスカッション形式で進行。CSの取組の発表や...

(2015-10-08)  全て読む

学校司書の手引作成委員会議が初会合 期待される実務遂行へ 学校司書配置促進事業の一環 道教委

学校司書手引委  道教委は、「学校司書の手引」作成委員会議を発足した。本年度の新規事業「学校司書配置促進事業」の一環。六日に札幌市内かでる2・7で開いた第一回会合=写真=では、学校図書館の役割や学校司書の...

(2015-10-08)  全て読む

江差北小・江差北中が教育研究大会 豊かな表現力の育成へ 外国語活動乗り入れ授業など 道教委実践指定校

江差北小教育研究大会  【江差発】江差町立江差北小学校(角田昌宏校長)と江差北中学校(野村誠校長)は九月中旬、両校で小中一貫教育研究大会を開催した。小・中学校合わせて四授業を公開。うち、小学六年生の外国語活動で...

(2015-10-07)  全て読む

地域人材による家庭教育支援推進事業 本年度、25市町でスタート 子育て相談へ「学びカフェ」開催 道教委

 道教委の「地域人材による家庭教育支援推進事業」が、釧路町など二十五市町でスタートする。本年度の新規事業として、各地で養成した家庭教育ナビゲーターが中心となって、子育てに関する学習・相談機...

(2015-10-07)  全て読む

道教委・ICT活用教育促進事業利尻仙法志小など10校タブレットの効果的活用研究

 道教委は、ICT活用教育促進事業の実践指定校を決定した。本年度の新規事業で、利尻町立仙法志小学校など小・中・高校計十校を指定。三年間を通して、タブレットPCの効果的な活用方法について研究...

(2015-10-06)  全て読む