江差北小・江差北中が教育研究大会 豊かな表現力の育成へ 外国語活動乗り入れ授業など 道教委実践指定校
(道・道教委 2015-10-07付)

江差北小教育研究大会
江差北小教育研究大会

 【江差発】江差町立江差北小学校(角田昌宏校長)と江差北中学校(野村誠校長)は九月中旬、両校で小中一貫教育研究大会を開催した。小・中学校合わせて四授業を公開。うち、小学六年生の外国語活動では、二人の教員による乗り入れ授業を展開=写真=。中学校英語科の教員が発音を担当し、小学校学級担任がジェスチャーを担当するなど、役割分担を明確にしてコミュニケーション力の育成を図った。

 研究主題は「自ら学び考えを豊かに表現する児童生徒の育成」。会場校の教職員を含め関係者約七十人が参加した。

 両校は、道教委が進めるほっかいどう学力向上推進事業「小中連携、一貫教育実践事業」の実践指定校として二年目を迎えている。前年度から校内研究を小中合同で実施しており、本年度は、①数学と外国語活動における乗り入れ授業の拡充②九年間を見通した板書・ノート指導の統一③九年間を貫く算数・数学カリキュラムの改訂―に取り組んでいる。

 当日は、小学三年生の算数、六年生の外国語活動、中学一年生の数学、三年生の保健体育の授業を公開した。うち六年生(児童数十九人)の外国語活動の乗り入れ授業では、学級担任の鎌倉範人教諭と、中学校で英語科を担当する小菅すみえ教諭がAETとして指導に当たった。

 本時の目標は「生活を表す表現やその時刻を尋ねる表現に慣れ親しむ」。授業では、小菅教諭が主に英語の発音を担当し、鎌倉教諭がジェスチャーで意味を分かりやすく伝えた。話し言葉をリズムに乗せて表現するチャンツで、起床・朝食・夕食・就寝時刻を尋ねる表現を確認したあと、鎌倉教諭と小菅教諭が児童の前でデモンストレーションを行った。

 小菅教諭による発音練習を繰り返したあと、児童はペアで時刻を尋ねたり答えたりして、ワークシートに書き込んだ。ペアのやり取りが終わると、学級全員で対話を行った。鎌倉教諭は「いっぱい聞こうとするのではなく、ジェスチャーを交えて丁寧に答えたり尋ねたりすることを意識して」と注意した。最後に時差をもとに、オーストラリアと日本との時刻を比較させた。

 授業後、参加者は「外国と日本との時差を考えさせていたのが良かった」「ほかの子の話をきちんと聞ける学級だったので感心した」と感想を述べた。鎌倉教諭は「音声面のコミュニケーションを繰り返すことを意識した。AETには発音を任せるなど、役割分担を明確にした」と話していた。

(道・道教委 2015-10-07付)

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