道の子ども貧困対策推進計画　高校進学率アップなど素案に　指標・目標値を設定

（道・道教委 2015-10-05付）

　道は、一日に開かれた道議会少子・高齢社会対策特別委員会で、「北海道子どもの貧困対策推進計画」（素案）で設定した指標・目標値について報告した。「生活保護世帯に属する子どもの高校等進学率」を二十六年度現状値九六・一％に対し、九八％にアップすることなどを盛り込んでいる。

　同計画は、生活保護世帯や一人親家庭が増加している状況を踏まえ、教育や福祉などの各部局が連携し、教育支援、生活支援などの施策を総合的・効果的に推進するために策定するもの。計画期間は、二十七～三十一年度の概ね五年間。

　道は、九月に計画素案を公表し、今月十四日まで道民意見を募集している。

　素案では、十項目の指標と目標値を設定した。

　中では、「生活保護世帯に属する子どもの高校等進学率」を二十六年度現状値九六・一％から九八％に、また、「児童養護施設の子どもの高校等進学率」を九八・七％から九九％にアップすることを盛り込んだ。

　「生活保護世帯に属する子どもの高校等中退率」は、現状の四％から三％へ下げる目標を設定。

　「一人親家庭の子どもの就園率（保育所・幼稚園）」は、六〇・五％から六五％へ上げるとした。

　「学校で就学援助制度の書類を配布している市町村の割合」については、現状で「毎年度の進級時」の配布が八二・一％、「入学時」の配布が七〇・四％となっており、いずれも目標値を一〇〇％に設定している。

　なお、「生活保護世帯に属する子どもの大学等進学率」「児童養護施設の子どもの大学等進学率」は、「生活保護制度の趣旨や自立支援の観点を踏まえる必要があるほか、子どもの適性や世帯の状況、就学期間中に必要となる生活費や学費の見通しなど、一人ひとりの状況に応じた進路指導や相談支援が必要なことから、目標値の設定は行わないものの、学ぶ意欲と能力がある子どもが進学できるよう支援に努める」こととした。

(道・道教委 2015-10-05付)