道教育大附属函館小が教育研究大会　２１世紀型の学力育成へ　手だて工夫する１４授業を公開

（学校 2015-08-07付）

道教育大函館小研究大会・授業公開

　【函館発】道教育大学附属函館小学校（新開谷央校長）は七月二十七日、同校で教育研究大会を開催した。「初等教育におけるアクティブ・ラーニングの実践～二十一世紀型の学力を身に付けていく子どもの育成」を研究主題とし、十一科目十四授業を公開したほか、事後討議や教科等実践研修会を実施し、学習に反映させる手だての工夫に役立てた。

　研究主題の説明では、本年度のテーマについてプレゼン。一・二年次の研究内容をまとめ、本年度の研究内容であるアクティブ・ラーニングにおける課題設定を、「課題自体を工夫する手だて」「学習過程の中で課題意識を高める手だて」とした。

　また、課題設定、振り返りの在り方の要素と具体例をそれぞれ説明した。

　公開授業では、十四の授業が実施された。このうち、四年Ａ組体育科「跳び箱パフォーマンス」（溝口仁史教諭）では、本時の目標として、「フェアプレイで跳び箱パフォーマンスに取り組むことを通して、ペアやチームで動きを合わせたり、リズム良く跳んだりするポイントや動きのコツを見つけたり、意識したりすることができるようにする」ことを設定した。

　単元を通して、跳び箱パフォーマンスは、五人一組のチームで行い、開脚跳びや台上前転などを音楽に合わせてテンポ良く、連続跳びやシンクロ跳びをしていくカリキュラムとなっている。

　児童たちは前時までに、開脚跳びや台上前転を生かし、リズムに合わせてチームで練習した。本時の冒頭、全体で集まり、動画などで前時までの復習と課題を確認。どのチームもテンポに課題があることを確認し、良い動きをしていたチームを紹介した。

　続いて、チームで動きについて相談しながら跳び箱の練習＝写真＝を行ったあと、異なるチームとの交流を行った。児童は、相手チームのパフォーマンスの様子をｉＰａｄで写真を撮ったり、ホワイトボードに書き込みながら、「もう少しリズム良く」「ぶつかりそうで危なかった」などとアドバイスを送った。溝口教諭も、児童へ助言などのサポートを行った。

　最後に、溝口教諭が「今回振り返ってできるようになったこと、良かったところは？」と、児童に発表を促した。児童たちは、「台上前転ができるようになった」「アドバイスのあと、“ありがとう”と言ってくれたのが良かった」などと発表した。

　授業後は教科等実践研修会を実施し、六教科についてそれぞれテーマを決めて協議を行った。

(学校 2015-08-07付)