４定道議会本会議（１２月１日）　地域教育環境への甚大な影響を懸念　財務省小中教職員定数削減案で質疑

（道議会 2015-12-03付）

　一日に開かれた四定道議会本会議では、教職員定数の削減について質疑が行われた。

　池端英昭議員（民主党・道民連合）は、財務省の財政制度等審議会において公立小・中学校の教職員定数を、今後九年間で約三万七千人減らすよう文部科学省に求めていく方針を打ち出したことについて、「国立大学への交付金も毎年一％ずつ減らす方針も示されており、現在の授業料が大幅に増えることになる。教育格差がさらに進み、子どもたちの未来が脅かされる」と述べ、道教委の考えをただした。

　これに対し柴田教育長は「少子化や人口減少、グローバル化が進む中、本道の経済社会の活力を維持向上するためには、これまで以上に人材育成に力を入れることが重要」と答弁。

　道教委において、これまで小学校二年生以降の三十五人学級の実現や現代的課題への対応、今後の社会で必要とされる力を培う教育の充実を図るため、教職員定数の改善充実を要望してきたことと大きく異なるとの見解を示した。

　さらに、「教職員定数の削減が行われた場合には、新たな教育課題への対応や、少人数学級等の加配定数を活用した取組が十分に実施できなくなる。地域の教育環境に甚大な影響を与える」と懸念し、今後も様々な教育課題の解決と新たな教育施策への対応に向けた教職員定数の改善充実について、国に要望していくと強調した。

(道議会 2015-12-03付)