札幌市教委タブレット端末を活用したＩＣＴ実証研究　教育情報化へ成果共有　陵北中で公開授業

（市町村 2016-03-10付）

ＩＣＴ公開授業

　札幌市教委は二月二十六日、札幌市立陵北中学校（豊島義明校長）で「二十七年度タブレット端末を活用したＩＣＴ実証研究事業」の公開授業および実証研究報告会を開催した＝写真＝。幼稚園から高校までの教職員約五十人が参加。公開授業や研究内容の発表を通して、今後の札幌市における教育の情報化推進に向けて成果を共有した。

　同校では研究テーマ「よりわかりやすい授業づくりのための日常的なＩＣＴ活用」のもと、二年間研究を推進。この日、一・二年生の保健体育や英語、理科や社会、技術の授業を公開した。

　このうち、一年二組の英語「Ｐｒｏｇｒａｍ１０―２」では柾本結哉教諭とＡＬＴが指導。「過去形の疑問文をつくり、相手にたずねることができる」などをねらいとした。

　柾本教諭はリスニングと同時に文字や画像をタブレットで提示し、生徒に情報を確認させるなど工夫を図った。

　一年四組の保健「スポーツの学び方」では大巻太一教諭が指導。「ルーティンの重要性を理解し、自分に生かせるルーティンを見つける」などをねらいとした。

　大巻教諭はタブレットを活用し、教科書を拡大画面で提示したほか、ルーティンに関するユーチューブの動画を見せることで、生徒の意欲を向上させた。

　二年二組の理科「電流の性質とその利用」では山戸雅春教諭が指導。「たまっていた静電気が流れ出すと、電流と同じような働きをすることを確認する」などをねらいとした。

　山戸教諭は、タブレットと実験を組み合わせた授業を展開。教科書にない資料を提示することで、生徒の興味・関心を高めた。また、実際にはできない実験などを動画で見せることで、理解促進につなげた。

(市町村 2016-03-10付)