東神楽町が町政行政執行方針―山本町長説明　体力向上・ＣＳの両輪で教育の質向上　新たな学校づくりや業務改善など

（市町村 2016-03-10付）

　【旭川発】東神楽町の山本進町長は、二月二十九日開会の町議会第一回定例会で二十八年度町政執行方針を述べた。初めて、町長が各執行機関の執行方針を統括して説明。うち、教育関連では、子どもの体力・運動能力の向上と、コミュニティ・スクール（ＣＳ）を軸にした教育の質の向上を両輪として推進する。その上で、学校や家庭、地域、行政等が協働し課題解決を図る新たな学校づくりや、「チーム学校」の実現に向けた学校業務の改善に着手。子どもの教育環境の充実に努めることを表明した。

　執行方針における教育関連の概要はつぎのとおり。

▽子育て支援

　子育て支援について　安心して子どもを産み育てることができる地域づくりに向けて、「これっと」と「ぱれっと」の両地域世代交流センターを拠点として、放課後子ども教室の開催、児童クラブにおける学習支援の強化を行い、地域における多様な子育て支援の環境づくりを推進する。

　また、新たに「ぱれっと」内で、小規模保育園を開設することによって、保育サービスの拡充を進める。

　幼児教育について、幼稚園・保育園・認定こども園・小学校間の連携や交流を進める。また、東神楽幼稚園と中央保育園については、今後の幼保連携の在り方や施設整備について具体的に検討を進める。

▽学校教育

　学校教育について、協調学習など、町の教育資源を生かした、特色ある教育や確かな学力を育むための新たな取組を進めるほか、小・中学校を通した九年教育の実践に向けた学校間の連携を強化する。

　また、子どもたちの体力や運動能力の向上を目指して、体育授業の充実や新たな指導者の配置のほか、運動部活動や少年団活動の支援を拡充する。

　ことし、コミュニティ・スクールに移行した小学校四校で、地域とともにある学校づくりを具体的に進めるとともに、中学校においても二十八年度内に導入して、すべての小・中学校が連携し、コミュニティ・スクールを軸にした教育の質の向上を図る。

　また、学校や家庭、地域、行政等が協働して、子どもたちや地域の課題解決に取り組む新たな学校づくりを進めるとともに、専門スタッフの配置や地域の人材を活用する「チーム学校」の実現に向けた学校の業務改善に取り組む。

　小規模校では、学習活動を工夫した複式教育の進展や教職員体制の充実に努める。また、学校を核とした地域の魅力化事業も継続して実施する。

　特別支援教育については、特別支援教育支援員を増員するほか、子ども発達支援センターをはじめ、特別支援学校や医療、福祉機関、家庭等としっかり連携し、より良い環境で就学できるよう、指導や支援に努める。

　生徒指導においては、いじめや非行等の問題行動や不登校への対策について、スクールソーシャルワーカーの配置を検討する。

　食育について、二十六年度からの「スーパー食育スクール事業」として、東神楽小学校での取組をすべての小・中学校に広げて、食育を通して子どもたちの学力と体力が向上するよう、継続した取組を進める。

　家庭・地域教育について、新たに家庭・地域教育コーディネーターを配置して、括弧支援地域本部や地域未来塾、家庭教育支援、土曜教育等の活動を拡充する。また、家庭における望ましい学習や生活習慣の定着と地域の教育力を高めるために、通学合宿を継続する。

　子どもたちの夢づくりを応援するため、スポーツ選手等に学ぶ機会を提供するほか、新たに指導者を配置し、体力・運動能力の向上に資する取組や、新たなスポーツイベントを開催する。

(市町村 2016-03-10付)