子どもたちに良い体験を　研修会で阿部所長が講演

（関係団体 2016-05-02付）

「体験活動を提供するのが公民館」と阿部氏

　道公民館協会は、二十八年度総会に引き続き研修会（四月二十二日、札幌市内かでる２・７）を開いた。国立大雪青少年交流の家所長の阿部豊氏が「体験活動の意義と公民館の役割～北海道の子どもたちの現状を踏まえて」と題し講演＝写真＝。子どもたちに良い体験活動を提供することの重要性を訴えた。

　阿部氏は、全国学力・学習状況調査の結果を踏まえ、「学力は学力」「体力は体力」と別々にとらえられがちだが、「〝知〟が高ければ〝体〟も高く、〝知〟と〝体〟が高ければ〝徳〟も高い」と分析できると指摘。学力・体力向上の取組を支えるため、「子どもたちに〝良い体験を提供しよう〟という考え方が大切ではないか」と提起した。

　また、子どもたちに望ましい生活習慣を定着させるとともに、規範意識や思いやりを身に付けさせるために、「体験活動の充実が欠かせない」と述べた。

　さらに、「子どもは、いつか親から離れて自立しなければならない。そのためには、基礎的な学力と一定の体力、苦難を乗り越えられる心が必要」とし、それらの力を育む体験活動の重要性を強調。「経験から知恵が生まれる。学校で知識を学んでも、実体験がなければ生かすことができない。その体験活動を提供するのが公民館」と訴えた。

(関係団体 2016-05-02付)