道公立学校事務長会が理事研 確認徹底と組織的対応を 就学支援金事務で永井会長
(関係団体 2016-05-11付)

道公立学校事務長会理事研
あいさつする永井会長

 道公立学校事務長会(永井進会長)は六日、ホテルライフォート札幌で二十七年度第三回理事研究協議会を開いた。永井会長=写真=が開会あいさつに立ち、本年度当初人事における管理職への再任用等の環境の変化による事務長への昇任意識の影響などについて研究を進めることを明らかにした。また、就学支援金事務の確認徹底や組織的な対応を要請。学校事務の改善に向け、大胆な提案を行っていく考えも示した。

 永井会長はあいさつの中で、①本年度四月当初人事②就学支援金事務③事務改善―の三点にふれた。

 本年度当初人事にかかわっては、事務長会として、「役付職員への再任用や事務主任の自校昇任制度の導入等の環境の変化が事務長への昇任意識にどんな変化があるのか」などについて、研究を進める考えを示した。

 就学支援金事務にかかわる処分事案が発生したことを受け、「事務長として、就学支援に関する認定者数・授業料徴収者数、口座振替不能者の納入状況、授業料等処理一覧表と就学支援金認定簿の照合等を確認する」とともに、業務の進行管理を行い、組織としての対応を行うよう求めた。

 また、「学校事務の効率化・省力化を推進するために、現状の業務一つ一つを検証し、大胆な提案ができれば」と述べた。

 議事では、二十八年度事業計画案や役員改選など、総会提案議案について協議した。

永井会長あいさつ概要

 永井会長のあいさつ概要はつぎのとおり。

 このたびの人事異動によって、十五支部のうち六支部で支部長の交代があった。今回、新たに支部長になった皆さんには、これまでの豊かな経験・実績を生かし、支部活動を牽引していただくとともに、本部活動の充実発展にも力添えをいただくようお願いする。

 本年度四月当初人事について。

 熊石高校が閉校、奥尻高校が町立移管となったが、新たに四校の特別支援学校が開校となった。道立学校の事務長定数は二人増となっている。

 道立学校における新任事務長は二十九人で、事務主任からの昇任者は十七人、支援室主査も含む事務局職員が十二人となっている。また、二十八年度から新たな制度として導入された役付職員への再任用で、七人の事務長が発令となっている。

 結果として、事務長兼務校は発生しなかったが、事務長会として、役付職員への再任用、事務主任の自校昇任制度の導入、四月から道立学校の事務長全員が管理職手当の対象となったことなど、環境の変化が事務長への昇任意識にどんな変化があるのか。学校事務を担う人材の育成についてはどう取り組むべきか。研究を進めていきたいと考えている。

 就学支援金事務について。

 二十七年度、就学支援金および授業料徴収事務に関し、就学支援金の届出事務に時間を要したことを理由に、授業料にかかる入力を怠り、本来徴収すべき授業料を徴収せず、また、徴収の必要のない生徒から徴収した授業料の還付を行っていないなど、職務遂行を怠った職員が処分された。事故としては、個人に問題があったかもしれないが、金銭事故防止と同様に、事務室内で相互牽制がなかったことが非常に残念である。

 事務長として、就学支援に関する認定者数・授業料徴収者数、口座振替不能者の納入状況、授業料等処理一覧表と就学支援金認定簿の照合等の確認をお願いする。また、就学支援金の対象が全学年となることから、業務の進行管理を行い、担当者に任せるのではなく、組織としての対応を併せてお願いする。

 就学支援金事務に関しては、高校教育課と協議し、二十八年度は試行という形で、石狩管内の高校五校に二十ヵ月分の賃金を措置いただいた。

 事務改善について。

 二十七年度は本部設定テーマとして、「事務改善の現状と課題から改善策を探る」について各支部で議論いただき、調査研究推進委員研究協議会に各支部の意見を提出いただいた。この要望等をまとめ、本庁総務課行政管理グループに提出し、年度末に回答をいただいたが、前向きな回答もあったのだが、残念ながら現状を変えるような回答は得られなかった。

 今後は、八月に富山で開催される全国大会で、「学校事務の進化を目指して」と題し、本部調査研究部が研究発表を行う予定である。

 このあと、二十八年度事業計画案も審議いただくが、この問題に関しては継続研究とし、学校事務の効率化・省力化を推進するために、現状の業務一つ一つを検証し、事務室が考える事務室と道立学校運営支援室・事務センターの業務分担は現状のままで良いのか、業務見直しは可能かなど、大胆な提案ができればと考えているので、協力をよろしくお願いする。

(関係団体 2016-05-11付)

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