道国公立幼稚園・こども園長会が総会等　質の高い幼児教育目指し　７月に十勝で研究大会開催

（関係団体 2016-05-24付）

事業計画などを決定した

　 道国公立幼稚園・こども園長会（池上由紀子会長）は二十日から二日間、ホテルライフォート札幌で第二十九回総会・経営研究大会を開催した。「未来につなごう　質の高い幼児教育～今こそ、幼児期にふさわしい生活を保障する国公立幼稚園・こども園」を研究主題に設定。国公立幼稚園・こども園の当面する諸課題および幼児教育の在り方について研究協議を進め、本道にふさわしい幼稚園教育ならびに幼稚園経営の充実・発展を図った。

　全道から五十一人の園長らが出席した。

　初日の総会＝写真＝では、池上会長があいさつに立ち、全国国公立幼稚園・こども園教育研究協議会などの取組を紹介し、「我々は全国とつながり、情報を皆さんと共有している。本道の地域性を生かし、本道ならではの取組を進めてきた」と強調。「大会は、幼稚園・こども園経営を担う園長としての資質向上や今後の幼児教育を考える重要な研修の場。研究討議では活発な意見交流がなされ、充実した話し合いになることを期待している」と述べた。

　来賓あいさつでは、道教委の梶浦仁学校教育監、札幌市教委学校教育部の和田悦明児童生徒担当部長が登壇。梶浦学校教育監は、幼稚園教育要領の改訂などの教育情勢にふれ、「今求められている幼児教育を十分に理解していただき、着実に実践されるよう教員の研修の充実が重要。道教委としても経験年数に応じた研修などに取り組みたい」と述べた。

　和田部長は、子ども子育て支援にかかる新制度がスタートして一年が経過し、幼児教育の重要性があらためて議論されてきた状況を説明した。先月発生した熊本地震にふれながら、「どのようなことが起きても、その困難を乗り越えていくためには、一人の人間として自立し、他者と協働しながら前へ進む力が必要で、とりわけ幼児教育の重要性が高まる」と強調。「さらなる幼児教育の充実に向け、皆さんの専門性の高い実践に期待している」と呼びかけた。

　議事に移り、二十八年度活動方針、事業計画、予算案などを審議。活動方針では、幼児期の学校教育としての幼稚園・こども園の在り方、教員の資質向上など九項目を盛り込んだ。事業計画では、七月に十勝管内で研究大会を開催することなどを決定した。

　役員改選では、池上会長を再選した。

　総会終了後、道教委の教育行政説明に続き、道教育大学釧路校の二宮信一教授が「インクルーシブ教育時代における幼児教育」と題して講演した。

　二日目は、道教委学校教育局義務教育課の新居雅人主査を助言者に迎え、当麻町立当麻幼稚園の菊地俊治園長が、研究主題でもある「未来につなごう　質の高い幼児教育～今こそ、幼児期にふさわしい生活を保障する国公立幼稚園・こども園」をテーマに提言した。

　本年度の役員はつぎのとおり。＝敬称略＝

▽会長＝池上由紀子（札幌市立白楊幼）

▽副会長＝畠山幸男（釧路市立まりも幼）、山内理恵（共和町立はまなす幼児センター）

▽監査＝伊藤和代（東川町立東川幼児センター）、坂田恵子（札幌市立はまなす幼・新）

▽事務局長＝加藤貴子（札幌市立認定こども園にじいろ）

▽事務局次長＝増子義仁（札幌市立きくすいもとまち幼・新）、浦見也子（赤平市立赤平幼）

(関係団体 2016-05-24付)