道特別支援学校長会が提言　専門性高い職員確保求める　調査研究もとに道教委へ

（関係団体 2016-06-20付）

　道特別支援学校長会（五十嵐利裕会長）は十五日、道教委に『二十九年度道文教施策に関する提言書』を提出した。同校長会が行った調査研究の成果をもとに、①本道におけるインクルーシブ教育システム構築を推進するための特別支援学校の在り方②障がい者雇用を一層推進するための施策―に関して提言した。①では「専門性の高い職員の確保・配置」「ＩＣＴ等の支援機器の活用の促進」など四点、②では「職業学科設置校および普通科設置校におけるキャリア教育、進路指導の充実」「特別支援学校の教育活動をサポートする企業募集の全道拡大と情報提供」など四点を挙げた。

　同校長会では、調査研究事業で得た成果をもとに、提言を取りまとめ、毎年度、道教委に提出している。

　『二十九年度提言書』では、二点の提言事項をまとめた。

　提言１「本道におけるインクルーシブ教育システム構築を推進するための特別支援学校の在り方に関する提言」は、二十六年度「小・中学校等に在籍する障がいのある子どもに対してインクルーシブ教育を推進するための特別支援学校の役割について」、二十七年度「本道におけるインクルーシブ教育システム構築の方向性および条件整備の在り方について」の調査研究成果が基礎となっている。

　本道におけるインクルーシブ教育システム構築を推進するために、「センター的役割を果たし、地域の特別支援教育の発展を担う特別支援学校においては、〝基礎的環境整備〟〝合理的配慮〟の取組を充実し、その内容を地域へ情報発信することが必要」との観点から、「専門性の高い職員の確保・配置」「ＩＣＴ等の支援機器の活用の促進」「〝合理的配慮〟にかかる研修の充実」「関係機関等とのネットワークの強化」の四点を提言した。

　提言２「障がい者雇用を一層推進するための施策に関する提言」は、二十六・二十七年度継続研究「障がい者雇用を一層推進するための特別支援学校の在り方について」の成果をもとにまとめた。

　特別支援学校高等部（知的障がい・職業学科および普通科）の生徒の就労促進のための諸課題とその解決に向け、「職業学科設置校および普通科設置校におけるキャリア教育、進路指導の充実」「特別支援学校の教育活動をサポートする企業募集の全道拡大と情報提供」「職場への定着を図るための関係機関との連携」「卒業後支援の充実」の四点を提言した。

(関係団体 2016-06-20付)