意欲もてる教育環境実現へ　信岡北教組委員長が就任会見

（関係団体 2016-06-22付）

記者会見に臨む信岡委員長

　北教組の中央執行委員長に就任した信岡聡氏（五七）＝写真＝は、定期大会（十六・十七日、札幌市内道教育会館）終了後、記者会見に応じ新任の抱負を語った。教育課題に貧困・格差の問題や教職員の多忙化を挙げ、「経済的環境によって進路や就職が決まる状況を改善し、教職員が意欲をもって取り組めるよう、子どもたちや地域の実態に合った教育を実現していきたい」と所信を表明した。超勤・多忙化問題については、「道教委としっかり話し合っていきたい」との考えを示した。

　信岡委員長は、北教組が取り組む課題として、貧困と格差の是正を提示。「生まれた環境によって、子どもたちの進路や就職が左右されること、教育の機会均等が損なわれている状況を何としても改善しなければならない」と強調した。

　さらに、教育現場の課題として、教職員の超勤・多忙化を挙げた。「教職員に対する人事評価、査定評価の中で、子どもたちに真っ正面から向き合い、創意ある教育ができない」と指摘。「教職員が意欲をもち、働きやすい、子どもたちや地域の実態に合った教育環境を実現していきたい」と述べるとともに、課題解決に向け、「道教委としっかり話し合っていきたい」との考えを示した。

　組織強化・拡大にかかわって、同席した木下真一書記長は「若手教員の悩みを先輩組合員がしっかりと受け止め、北教組が教職員の生活と権利を守っていることをしっかりと訴え、組織拡大、組合への加入を促進していきたい」と述べた。

　二〇〇九年の衆院選において北教組の政治資金規正法違反事件で逮捕され、有罪判決を受けた当時、委員長代理を務めていた長田秀樹中央執行委員が副委員長に就くことについて、信岡委員長は「我々としては、信頼回復の途上にあると思うが、承認を受けたので、組合員の理解を得られた」との考えを示した。

　憲法公布七十年、北教組結成七十年を迎え、「安倍政権の安全法制という名のもと、戦争の危機が高まっている。不滅のスローガン“教え子を再び戦場に送るな！”のもと、今、歴史的な岐路に立っているという危機感を共有して運動を進めていく」と強調した。

(関係団体 2016-06-22付)