道図書館振興協議会・道立図書館 より良い管理・運営へ 26人参加し全道サービス研修
(道・道教委 2016-10-12付)

全道図書館サービス研修
図書館サービス向上を目指し、講義や実践発表、グループ協議を行った

 道図書館振興協議会、道立図書館は、五日から二日間、同館で二十八年度全道図書館サービス研修を開催した。道内各地から公立図書館職員二十六人が参加。図書館サービス向上を目指し、講義や実践発表、グループ協議を通して、これからの図書館の管理・運営について理解を深めた。

 本年度のテーマは、「高齢者・障がい者への図書館サービス」。公立図書館の職員二十六人が参加。高齢化社会や「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」の制定を踏まえ、図書館として今後取り組むべき高齢者・障がい者への配慮や工夫について理解を深め、情報を共有した。

 初日の開会式=写真=では、道図書館振興協議会会長で、道立図書館の吉田一昭館長があいさつ。「本年四月一日から障害者差別解消法が施行され、公共図書館においても、障がいのあるという理由で不当な差別的取扱いをしないことや、障がい者への“合理的配慮”が義務付けられたことは、今日的な課題として、皆さんの関心も高いと思う」と述べ、講義や実践発表の講師、内容などについて説明。「講義や実践発表、また、参加者同士のグループ協議などから新しい情報や課題解決に関するヒントを見つけ、これからの業務に役立てていただきたい」と述べ、研修の成果に期待を寄せた。

 研修に移り、医療福祉学博士(PhD)・日本認知症学会会員・専門理学療法士・介護支援専門員の結城俊也氏が「理学療法士に学ぶ、高齢者、障がい者への配慮」をテーマに講義。

 図書館に来館する高齢者や様々な障がいのある利用者に対し、カウンター対応などでどのような配慮が必要かについて、動作観察など理学療法士の立場から具体的にアドバイスした。

 続いて、浦河町立図書館ボランティアの小野寺信子氏が「みんなで声を出すって楽しい!―“音読教室”を十年続けて」と題し、実践発表。町立図書館が「集団読書用図書」などを活用して実施している高齢者対象の「音読教室」について、教室の立ち上げの経緯や実践の様子などを発表した。

 二日目は、北星学園大学短期大学部非常勤講師・㈱ラプト専務取締役の小賀聡氏が「誰にでも見やすい広報を~ウェブアクセシビリティを中心として」をテーマに講義。ウェブアクセシビリティやカラーユニバーサルデザインなど、ホームページや広報づくりに必要な知識について、説明、解説した。

 最後に、「高齢者・障がい者サービスの取組」をテーマにグループ協議。道立図書館の桑原裕子企画支援課長がコーディネーターを務め、研修全体を通して学んだことをもとに、自館の現状と課題、今後取り組んでいきたい高齢者・障がい者サービスについて話し合った。

(道・道教委 2016-10-12付)

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