札幌平岡高創立３０周年記念式典　築き上げた伝統受け継ぎ　１０００人出席し節目祝う

（学校 2016-11-10付）

後藤校長は「知恵を出し合ってこれからも歩み続けたい」と述べた

　札幌平岡高校（後藤寿樹校長）の創立三十周年記念式典が五日、同校第一体育館で挙行された＝写真＝。来賓や生徒・教職員・保護者約一千人が三十年の節目を祝うとともに、歴史と伝統の継承を誓った。あいさつに立った後藤校長は「先達が築いた伝統と文化をしっかりと受け止め、継承・発展に努めていきたい」と決意を示した。

　同校は昭和六十二年四月、一期生四百六十人を迎えて開校。六十三年三月には現校舎の完成に伴って仮校舎から移転した。以来、地域の高校として校訓「努力」「忍耐」「感謝」のもと、道内外で活躍する人材を育てている。平成二十一年度からは、興味・関心や進路希望に応じて特定の分野を選択して学習する「普通科フィールド制」を導入。生徒たちは、様々な進路目標に適した教科科目を選択、学習し、夢の実現へ歩みを進めている。

　記念式典では、後藤校長が式辞。「この三十年間、一貫して生徒の皆さんに求めてきたのは、学校教育目標にある“平和国家の形成者として、愛と信頼に基づく人間尊重の精神を育てる”こと。その間に巣立った一万余人の卒業生は、努力できる資質、忍耐力、感謝の気持ちを身に付け、それは在校生にも脈々と受け継がれている」とし、学校行事や部活動、ボランティア活動等の様々な場面で、気質が生かされていることを強調した。

　その上で、「我々教職員一同は、先達が築いた伝統と文化をしっかりと受け止め、継承・発展に努めていきたい」「自分の考えをしっかりもち、主体的に広く社会に貢献できる人材の育成に努めていきたい」と述べ、「関係者が知恵を出し合ってこれからも歩み続けたい」と決意を示した。

　菅原弘行創立三十周年記念事業協賛会会長のあいさつ、歴代校長・PTA会長等に対する表彰状等贈呈と受賞者代表の謝辞に続いて、石狩教育局の馬橋功局長と道高校長協会石狩支部の後藤哲支部長（札幌東高校長）が来賓あいさつ。

　馬橋局長は生徒に対し、「先輩方の歩みをあらためて振り返るとともに校訓のもと、自らの力で新たな歴史を築いていく気概をもって、これまで以上に充実した学校生活を」とエールを送った。

　後藤支部長は「教職員は生徒のために謙虚に教育活動にまい進し、自立・共生を踏まえた知・徳・体のバランスある生徒の育成と喫緊の課題解決を推し進めてほしい」と期待した。

　続いて、菅原会長から生徒会長の小出洋哉君に記念品が贈られた。小出君は「学校で培ってきたことを社会に出て生かすことが、支えてくれた人たちと高校への恩返し」と述べ、謝意と決意を示した。

　このあと、同校合唱部・吹奏楽部と同部OBによる記念演奏が行われ、晴れやかな歌声や迫力あるブラス演奏が会場一杯に響きわたった。

(学校 2016-11-10付)