札幌藻岩高が学問研究ガイダンス　様々な分野へ関心高める　大学教師招き２６講義実施

（学校 2016-11-15付）

エネルギーに関する実験に取り組んだ

　札幌藻岩高校（梅原宏之校長）は十月下旬、同校で学問研究ガイダンスを実施した。同校一、二年生六百四十人が対象。全国から大学教師を招き、二十六講義を展開。生徒たちは、講義を通じて、今後の進路選択に向け、理解を深めた。

　ガイダンスは、大学の講師を招き、実際の講義を体験させることで、生徒たちの学問に対する興味・関心を引き出すことがねらい。テーマは「学問・研究と社会との結びつき」。今回、同校一、二年生の「総合的な学習の時間」で実施した。

　当日、経済、教育、看護などの分野から二十六講義を展開。うち、岩手大学理工学部システム創成工学科電気電子通信コースの高木浩一教授は「工学の体験～電気エネルギーとその高度活用」と題して講義した。

　高木氏は冒頭、「小・中学校では、風や水の流れなどを具体的に学ぶ。しかし、大学では、熱や圧力などの運動、光や電気の電磁場といった抽象的な学びに変わる」と、エネルギーにかかわる学び方の違いを説明した。

　続いて、生徒たちは実際にエネルギーに関する実験をした。ペルチェ素子や手回し発電機などを使用し、発電させたり、電圧の高さを計測したりした＝写真＝。

　最後に、高木氏は「工学は、人の目に見えないものを研究している」と述べ、こうした研究が人々の暮らしを支えていることを伝えた。

　同講義を受講した一年生の大谷彩夏さんは「専門的な講義を受けることができてうれしかった。進路選択に役立てたい」と話した。

　梅原校長は「生徒には自己実現を目指し、様々な可能性を信じて、挑戦してほしい」と述べた。

(学校 2016-11-15付)