小中１６校で簡易給食措置　学校施設の石綿含有断熱材剥離―函館市教委

（市町村 2016-11-18付）

　【函館発】学校施設において石綿を含む可能性のある断熱材が剥離した事案を受けて函館市教委は、市内の小・中学校と教育関係施設合わせて二十四施設三十四ヵ所のボイラーを調査した。その結果、九施設で剥離、四施設で剥離の可能性があることが判明した。調査結果を受けて、校舎の暖房を停止した学校に対して、速やかにポータブルストーブを配布したほか、小中十六校で簡易給食の提供に切り替えるなどの対応を取っている。

　調査は、十四日から十五日にかけて、学校および教育関係施設の二十四施設に設置されている煙突やボイラー三十四ヵ所を対象に実施した。その結果、十三施設二十三ヵ所で剥離、または剥離の可能性があることが判明。学校施設をみると、中部小学校、東山小学校など七施設で剥離、旭岡小学校、赤川中学校など四施設で剥離の可能性があった。

　市教委は、調査の結果を各校に報告するとともに、校舎暖房の使用を停止した戸倉中学校など六校については、灯油式のポータブルストーブを設置する対応を行った。

　また、調理場の給湯ボイラーにおける断熱材剥離の可能性が確認された旭岡小学校など六校では、十五日から給食の提供を停止した。これによって、六校から給食提供を受けている上湯川小学校、赤川中学校など計十六校(小中併置校を含む)では、簡易給食に切り替えて提供している。

　現在は、今後の改修工事の日程などを協議している段階。給食については、アスベスト飛散防止措置を講じるとともに、空気中の繊維数濃度調査の数値が基準値未満だった一部の学校で、きょう十八日から温食の提供を再開する予定となっている。

(市町村 2016-11-18付)