命大切にする指導を　全市立学校・園に通知―札幌市教委

（市町村 2017-03-14付）

　札幌市教委は、「命を大切にする指導の充実および学年末（卒業期）から新学期にかけての幼児児童生徒の指導について」の通知を全市立学校・園に発出した。命を大切にする指導の充実を求めたほか、三つの重点を提示。「家庭や地域、関係機関等と連携を図った指導を一層充実させてほしい」と呼びかけている。

　学年末から新学期にかけては、進級や入学など、子どもにとって希望に胸をはずませる時期だが、緊張感から精神的に不安定となる場合もあり、きめ細かな配慮が必要と指摘。子どもが発するわずかな変化やサインに気づく体制を整えるとともに、気軽に相談できる教育相談体制を充実させることで不安や悩みに対して早期に対応するよう求めている。

　また、日ごろから家庭や地域と情報共有を密に図り、信頼関係を築くことも呼びかけている。

　指導の重点では「学年末から新学期にかけての指導」「問題行動等に対する指導」「いじめ、児童虐待、不登校への取組」―の三つを提示した。

　「学年末から新学期にかけての指導」では、学年末において、「幼児児童生徒がこれまでの生活を振り返り、満足感や成就感をもって一年を終えることができるよう、個に応じたきめ細かな指導に努めるとともに、校種間相互および関係機関との連携を図る」などと求めている。

　また、新学期においては、「幼児児童生徒の望ましい生活習慣の形成を図るために、規則正しい生活のリズムを身に付けることができるよう指導する」など、四つを示している。

　「問題行動等に対する指導」では、「暴力行為の防止」「薬物等の乱用、喫煙・飲酒の防止」「インターネット利用にかかる指導」「盗み行為防止にかかる指導」などを求めている。

　「いじめ、児童虐待、不登校への取組」では、「いじめの防止・早期発見・対処」「児童虐待への対応」「新たな不登校を生まない学年末から新学期にかけての対応」―の三つを示している。

(市町村 2017-03-14付)