奥尻町の２９年度予算　奥尻高町外入学生を助成　下宿生の費用負担軽減策も

（市町村 2017-03-17付）

　【江差発】奥尻町の二十九年度予算案が十日、可決された。二月に町長選があったため骨格編成となっている。一般会計は三十六億七千三百六十五万円で、教育費は前年度当初比七三・五％減の二億九百六十五万円。奥尻中校舎新築が完了したこともあり、大幅な減額となった。

　主な事業では、奨学資金貸付金に四百二十万円、高校のスクーバ授業委託料に百八十万円を計上。全国募集した町立奥尻高校に、町外から入学する生徒を対象とした島留学生給食委託料に百万円、島留学助成金に二百十万円、島留学生受入体制整備助成金に百八十万円を計上している。

　島留学生給食委託料は、弁当代一食当たり三百円を業者に支払うもの。島留学助成金は、保護者に下宿費月一万円を助成するもの。

　合わせて、町外の生徒が帰省するときの交通費を年四回、上限三万円まで保護者に支給する。保護者自身の交通費としても年二回、上限三万円まで支給する。

　島留学生受入体制整備助成金は、町外の生徒を受け入れる旅館や民宿に対して一人当たり月二万円を助成するもの。旅館や民宿のＷＩ―ＦＩ整備に対しても助成する。

　保護者や旅館・民宿に対する助成によって、下宿にかかる保護者負担は、実質四万円で済むことになる。

(市町村 2017-03-17付)