美幌町の29年度教育行政執行方針―平野教育長説明 町外からの進学に補助 美幌高農業科間口対策を推進(市町村 2017-03-16付)
美幌町教委・平野浩司教育長
【網走発】美幌町教委の平野浩司教育長は七日、第一回定例町議会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。美幌高校の間口対策として、町外から同校農業科に進学する生徒に対して、十万円の補助金の支給を表明。そのほか、町費によって配置している学習支援員を増員。確実な基礎学力の定着に向けた取組を推進していくことを示した。
教育方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育の推進
▽確かな学力の向上
算数科・国語科において、引き続きチーム・ティーチングのほか、習熟度別指導や道教委のチャレンジテストの活用など、基礎的・基本的な学力向上に向けて取り組んでいく。
さらに、町費による小学校教育支援員を、本年度は各小学校に配置。算数科及び国語科においてきめ細かな指導を行い、確実な基礎学力の定着に向けた取組を進めていく。
このほか、長期休業中における東京農業大学の大学生ボランティアによる学習サポート事業を年間十日間、全小・中学校で継続して実施する。
合わせて、退職教員などによる「放課後学習サポート」への参加をはじめ、親子国語教室の開催や「家庭学習の手引き」「生活リズムチェックシート」などの活用を呼びかけ、保護者との
連携に努めながら、家庭学習の習慣化を図っていく。
▽授業改善の充実
学習規律の定着について、「確かな学力」を支える基盤づくりのため、各学校において、学習規律の定着を図る取組を進めている。
さらに、小学校から中学校への円滑な接続の観点から、各学校別で取り組んでいる学習規律を集約し、町学習規律を策定。学習規律の定着に向けて、全校が一致した重点的な取組を推進していく。
▽健やかな身体の育成
運動習慣の定着に向け、すべての学年で新体力テストの実施や、全国体力・運動能力、運動習慣等の調査結果を踏まえた一校一実践など、学校の特色を生かした効果的な体力の向上に取
り組んでいく。
また、地域の協力のもと水泳やスキー、スケート授業において、外部講師を招いた体育授業を引き続き実施していく。
子どもたちの望ましい生活習慣の定着に向けて、これまで推進してきた「早寝・早起き・朝ごはん運動」を基本に、学校や家庭における「生活リズムチェックシート」の積極的活用や、社会教育が進める「通学合宿」事業を積極的に進めていく。合わせて、学校や家庭での食に対する生活習慣の改善など、食育の推進にも努めていく。
▽豊かな心の育成
子どもたちに、規範意識や倫理観、自他の生命を大切にする心やふるさとを愛する心、善悪の判断などの道徳性を身に付けさせることが重要との考えのもと道徳の教科化に向けた準備
を進めながら「私たちの道徳」の活用や「道徳の授業公開」、地域の人材や様々な教育資源を活用した道徳教育の一層の充実を図っていく。
いじめ対策については、「いじめはどの子どもにも、どこの学校でも起こりうる」という強い共通認識と緊張感をもち、子どもたちの小さなサインを見逃すことなく、未然防止・早期発見・早期対応に重点を置いた、いじめを生まない教育土壌を育む取組を進めていく。また、生徒指導のための研修会や情報モラル教育の充実を図っていく。
▽高校との連携・支援
美幌高が、町内唯一の高校として多様な教育機会の確保ができるよう、継続して道教委に対する間口確保や教育施設の充実を要請する取組を進めていく。
さらに、本年度から農業科(生産環境科学科、地域資源応用科)の応募生徒の減少に伴い、町外から農業科に入学する生徒に対し十万円を助成し、農業科における間口確保の対策を講じていく。
(市町村 2017-03-16付)
その他の記事( 市町村)
奥尻町の29年度予算 奥尻高町外入学生を助成 下宿生の費用負担軽減策も
【江差発】奥尻町の二十九年度予算案が十日、可決された。二月に町長選があったため骨格編成となっている。一般会計は三十六億七千三百六十五万円で、教育費は前年度当初比七三・五%減の二億九百六十五...(2017-03-17) 全て読む
乙部町の29年度予算 教育費に2.5億円措置
【江差発】乙部町の二十九年度予算案が十五日、可決された。一般会計は三十四億八千七百八十五万円で、うち、教育費は前年度当初比三・四%減の二億五千万円。主な事業では、創造力に満ちた学校づくり推...(2017-03-17) 全て読む
札幌市経済観光局の高1向け企画 新年度から体験型イベント ものづくりの楽しさPR
札幌市経済観光局は新年度、ものづくり産業のPR活動の一環として、石狩管内の高校一年生向けの体験型イベントを計画している。学校を会場に、企業や大学研究室のブースを設け、地元企業の仕事体験や実...(2017-03-17) 全て読む
札幌市立幼稚園・認定こども園が一斉に修了証書授与式 もうすぐ春から小学生!
札幌市立幼稚園・認定こども園の修了証書授与式が十六日、市内十園で一斉に執り行われた。このうち、かっこう幼稚園(瀬戸富美子園長)では、園児二十八人が修了証書を受け取り、小学校生活への期待に胸...(2017-03-17) 全て読む
恵庭市の29年度教育行政執行方針―穂積教育長説明 ICT環境整備し指導充実 電子黒板、デジタル教科書導入
恵庭市教委の穂積邦彦教育長は二月二十七日、第一回定例市議会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。市の第二次教育大綱の基本目標に位置付けられた「人が育ち文化育むまちづくり」の実現に向け、総...(2017-03-17) 全て読む
東神楽町の29年度町政執行方針―山本町長説明 新たに指導主事を配置 小・中の学校間連携強化
【旭川発】東神楽町の山本進町長は、二月二十八日開会の町議会第一回定例会で二十九年度町政執行方針を述べた。町では二十七年度から町長が各執行機関の方針を統括して説明している。 教育関連では...(2017-03-16) 全て読む
芽室町の29年度教育行政執行方針―武田教育長説明 35人以下学級実現へ取組 芽室小、芽室西小3・4年に指導助手
【帯広発】芽室町教委の武田孝憲教育長は二日、町議会定例会三月定例会議において二十九年度の教育行政執行方針を説明した。きめ細かな指導を充実するため、「小学校第三学年および第四学年の三十五人以...(2017-03-16) 全て読む
札幌市教委の29年度教育方針概要(上)
札幌市教委の二十九年度教育方針説明会(三日付1面既報)で、引地秀美学校教育部長、和田悦明児童生徒担当部長、檜田英樹教職員担当部長、山根直樹生涯学習部長、山本真司教育制度担当部長が所管事項に...(2017-03-16) 全て読む
『小学校専科指導の手引2』発行 学校体制づくりを重点に 分かる・楽しい授業推進へ―札幌市教委
札幌市教委は、『小学校専科指導の手引2』を発行した。札幌市研究開発事業「小学校における専科指導」の実践研究について、学校体制づくりを重点に取りまとめたもの。きょう十六日にも市内各小学校に発...(2017-03-16) 全て読む
札幌市立中学校が一斉に卒業式 1万6000人旅立つ 将来への夢を膨らませ
札幌市立中学校は十五日、一斉に卒業式を挙行した。一万五千百九十七人が将来の夢を膨らませ、母校を旅立った。 このうち、美香保中学校(大塚伸一校長)では、卒業生百八人が大塚校長から卒業証書...(2017-03-16) 全て読む