枝幸町の29年度教育行政執行方針=大峰教育長(市町村 2017-04-06付)
枝幸町教委・大峰嘉伸教育長
【稚内発】枝幸町教委の大峰嘉伸教育長は三月上旬、第一回町議会定例会で二十九年度教育行政執行方針を発表した。枝幸小学校で導入したコミュニティ・スクールについて、引き続き他校への導入も進めていくことを説明。また、二十八年度にリニューアルオープンした「オホーツクミュージアムえさし」を拠点とし、化石や遺跡などの特色ある教育資源を地域学習に積極的に活用していくことを示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
◇
▼生きる力と確かな学力を育む教育の推進
学力の向上については、全国学力・学習状況調査や各種学力検査などの分析を踏まえ、学校改善プランの見直しや、チーム・ティーチングによる児童生徒の個々に応じた指導を行うとともに、『家庭学習のとびら』などを活用し、家庭での規則正しい生活習慣、学習習慣の定着に努める。
特別支援教育については、児童生徒一人ひとりの状態や教育的ニーズに応じた指導や支援を行うとともに、通常学級に在籍し生活支援などを要する児童生徒に対しては、よりきめ細やかな指導の充実を図るため、特別支援教育支援員の配置を継続していく。
▼社会の変化に対応する力を育む教育の推進
国際理解教育の充実については、外国語指導助手を効率的に活用し、英語指導の充実とコミュニケーション能力の向上に努める。
情報教育の充実については、教科などの時間において、パソコンを利用した情報活用能力の育成と基本的なルールやマナーなどの情報モラル教育の充実を図り、ネットトラブルなどの未然防止に努める。
ふるさと教育については、生まれ育ったふるさとに対する愛着や誇りを育むため、町の産業や自然・文化など、学芸員による学習支援事業と地域の教育資源を活用し、ふるさと学習の充実に努める。
▼豊かな心を育て、より良い生き方の自覚を高める教育の推進
道徳教育については、道徳の時間で倫理観や規範意識を身に付けさせるとともに、ボランティア活動など学校の教育活動全体を通じて、他者を思いやるなどの「豊かな心」を育む教育の充実に努める。
読書活動については、地域ボランティアによる本の読み聞かせや、すべての学校で朝読書を継続して実施し、読書習慣の定着に努める。
いじめについては、どの子どもにも、どの学校にも起こりうるという強い認識に立ち、日ごろからコミュニケーション能力の育成を図り、望ましい人間関係づくりに努め、いじめを未然に防止していく。また、いじめや不登校、教育に関する悩み、心配事の相談や助言のため、専門知識や経験を有している教育相談員による課題の解決に向けた支援を迅速に行っていく。
▼自他の生命を尊び、心身の健やかな成長を促す教育の推進
体力・運動能力の充実については、全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果を分析し、個々に応じた指導を行うとともに、スポーツに優れた技術と経験を有する体育支援員を活用し、体育授業の支援や指導方法の改善に努め、体力向上を図っていく。
▼創造と活力に満ち、地域に信頼される学校づくり
二十九年度から「ふるさと未来応援基金活用事業」を活用し、町内小・中学校の新入学児童生徒を対象に、机といすの更新を行い、次年度以降についても順次更新していく。
▼子どもの豊かな心を育む活動機会の充実
地域の教育資源を最大限に活用した「学校支援地域本部事業」の機能を十分に生かし、学校の教育活動を支援するとともに、地域の教育力向上を図る。また、子どもたちの体験活動の充実を図るための「土曜日活用事業」では、各種団体との連携によって、長期休業期間や休日を活用した取組を推進していく。
▼地域の学校と連携し、子どもを見守る体制づくりの推進
地域とともにある学校づくりを推進するコミュニティ・スクール(学校運営協議会)制度を、二十八年度導入した枝幸小に引き続き他校への導入も進める。
地域のボランティアによる放課後子供教室を引き続き開設し、放課後児童クラブ(学童保育所)との一体化の連携を図りながら、子どもたちへ学習やスポーツ、体験活動の機会を提供するなど、安心して放課後を過ごせる居場所の確保に努める。また、子どもたちが安心して通学できる環境の整備を進め、顔の見える安心安全な地域づくりの実現に向けて、登下校時に街頭で見守り活動を行う「見守り隊」などの活動を支援していく。
▼豊かな教育資源を活用した博物館活動の推進
二十八年度にリニューアルオープンした「オホーツクミュージアムえさし」を拠点として、郷土に対する関心を高め、愛郷心を育む活動に取り組む。大学や研究機関との連携によって、化石や遺跡、産業遺産などの調査研究を進め、特色ある教育資源として地域学習に積極的に活用していく。
(市町村 2017-04-06付)
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