市立札幌みなみの杜高等支援が開校　夢への挑戦、全力でサポート　初の入学式挙行１期生５６人

（学校 2017-04-18付）

道内初となる普通科職業コース設置校の門出を祝った

　市立札幌みなみの杜高等支援学校（池上修次校長）の開校式・第一回入学式が十六日、同校体育館で挙行された。入学生五十六人とともに、来賓、保護者、地域関係者など約三百人が出席。道内初となる普通科職業コース設置校の門出を祝った。

　札幌市では、特別支援教育のニーズが高まっているほか、北部に高等支援学校が集中していることから生徒の通いやすさなどを考慮し、同校を開校することとした。場所は二十四年三月に閉校となった旧真駒内小跡地となっている。

　同校は、障がいのある生徒の社会参加を促進していくため、就労の場の拡大や就労支援の充実に向けた特色ある学校づくりを目指しており、道内初となる普通科職業コースを設置。カフェ運営を中心とした三部門七職業コースで、自分らしく生き生きと社会の中で活躍できる生徒を育てていく。

　校内にあるみなみの杜カフェで週二回のカフェ営業を予定しており、生徒が接客・販売等を行うなど地域と交流できる環境を整えている。なお、カフェのプレオープンは七月を予定している。

　この日、札幌市教委の長岡豊彦教育長が開校を宣言。池上校長に校旗を授与した。

　式辞に立った長岡教育長は、道内初となる普通科職業コースを設置するなど、特色ある同校の概要にふれ、「カフェ運営等で生徒が地域の皆さんと交流することは、生徒が社会全体で役に立ちたいという意欲につながるもの。生徒たちが実習を行っていくのに当たり、企業の皆さんの力添えが何より必要になる」と話した。

　新入生に対して、「自分らしく生き生きと社会の中で活躍し、自分の夢や目標を、自身の力で実現できる大人になるため、一緒に頑張ろう」と呼びかけた。

　入学許可のあと、池上校長が式辞。新入生に対して、「それぞれの夢や希望に向かって挑戦することに、私たち教職員はしっかりと寄り添い、応援する。安心して学校生活を送ってほしい」と呼びかけたほか、一期生として、教職員と力を合わせて学校をつくっていくことを求めた。

　また、校外の学びを積極的に取り入れ、地域や企業・福祉事業所等とともに生徒を育てていくみなみの杜協働育成システムにふれ、保護者や地域住民に対して取組への協力を求めた。

　来賓祝辞では、札幌市の秋元克広市長が登壇。「生徒の皆さんが多くの人たちとの出会いを大切に、充実した学校生活を過ごされるよう願っている」と話したほか、生徒と教職員が力を出し合い、地域や企業と協力しながら目標に向かって取り組んでいくことができる学校となるよう期待を寄せた。

　このあと、入学生誓いのことばでは代表生徒七人が登壇。「卒業後、警備員になるために勉強を頑張りたい」「高校でたくさんのことを経験し、自信をもって働けるようになりたい」「自分らしく生き生きと社会の中で活躍できるようになりたい」などと、将来に向けての決意を語った。

　最後に札幌藻岩高校合唱部の生徒が市立札幌みなみの杜高等支援学校の校歌を披露し、開校の門出を祝った。

(学校 2017-04-18付)