子どもの読書活動優秀実践校等文科大臣表彰 本道3校に栄誉―恵庭恵み野旭小、八雲養護、帯広西小
(学校 2017-04-19付)

 文部科学省は十二日、二十九年度文部科学大臣表彰(子どもの読書活動優秀実践校等)を発表した。本道からは、優秀実践校として恵庭市立恵み野旭小学校、八雲養護学校、帯広市立西小学校の三校が選出。優秀実践図書館としてせたな町大成図書館など二館、優秀実践団体として旭川市図書館子ども読書活動推進ボランティアネットワークなど二団体が選ばれた。表彰式は、二十三日午後一時から、東京都内の独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センターで開催される「子どもの読書活動推進フォラーム」で執り行われる。

 同表彰は、読書活動の一層の推進に資するため、子どもの読書活動への関心と理解を深めるとともに、子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高める活動に関する優れた実践を行っている学校、図書館、団体および個人の実践をたたえるもの。

 本道関係分の優秀実践校等と実践概要はつぎのとおり。

【優秀実践校】

▼恵庭市立恵み野旭小学校

▽学校経営の重点における取組の一つに「読書活動の啓発活動の推進」を位置付け、年間指導計画に基づき、司書教諭と学校司書の連携のもと、各教科等において学校図書館を積極的に活用している。

▽年二回の読書週間事業において児童・教職員・ボランティアによる読み聞かせや展示を行ったり、図書委員会活動が推薦図書の紹介や朝読書での読み聞かせを行ったりするなど、多様な読書活動の実践を通して、学校全体が本を楽しむ環境になっている。

▽オンラインにより市立図書館や他校と連携したり、学校図書館とは別に読書スペース「ほんの森」を設置したりするなどして、効率的な蔵書利用が可能な環境を整備している。

▼八雲養護学校

▽各教科指導と関連づけた「読書の時間」を「図書室年間活動計画」に位置付けている。

▽「読書の時間」では、ボランティアや教員による読み聞かせなどによって、コミュニケーション能力などの社会性の育成を図るとともに、中・高等部の生徒によるブックトーク等、児童生徒の主体的な活動によって、思考力や創造力、言語能力の育成に取り組んでいる。

▽電子書籍等のICTの活用や、町立図書館の移動図書館車や道立図書館の協力貸出の活用等により、児童生徒が読書に親しむ学習環境の整備に取り組んでいる。

▼帯広市立西小学校

▽司書教諭を中心に、児童への学校図書館の利用指導、読書感想文の指導に関する校内研修等に取り組むとともに、市立図書館との連携を行っている。

▽朝読書では児童・全教員・ボランティアによる読み聞かせを行い、読書活動に対する児童の意識向上や読書習慣の定着を図っている。

▽空き教室を活用して、絵本を中心とした第二図書館「ちびっ子図書館」を設置したり、学級前文庫を設置したりするなどの環境整備によって、図書にふれる機会を増やしている。

【優秀実践図書館】

▼せたな町大成図書館

▽移動図書の巡回や、学校ブックフェスティバルの実施、感想文集の発行等によって、学校の読書活動を支援している。

▽読書週間や図書館まつり等において、ボランティアが協働して読み聞かせを行うなど、地域住民による取組が定着している。

▽二十七年度からは、町内の共同作業所のパン販売等と組み合わせ、子どもと大人が一緒に気軽に読書を楽しむことができるイベント「図書館deカフェ」に取り組むなど、子どもが本に親しむ機会のさらなる提供に努めている。

▼芦別市立図書館

▽小学校への移動図書館の運行や、小学生向け図書館だよりの発行により、学校の読書活動を支援している。

▽子ども映画会や読み聞かせなどの定期的な実施とともに、最近国内でも盛んになってきた「ぬいぐるみの図書館お泊まり会」等にも取り組むなど、子どもが読書に親しむための工夫を積極的に行っている。

▽中空知地区五市五町の図書館・図書室との連携によって読書啓発事業を行うなど、乳幼児期からの読書活動の推進に努めている。

【優秀実践団体】

▼旭川市図書館子ども読書活動推進ボランティアネットワーク

▽旭川市図書館に登録しているボランティア団体のうち、子ども読書活動の推進に携わる十五の団体で構成し、団体の調整役を担うとともに、情報交換を通じて各団体のスキルアップを図っている。

▽旭川市内の十五の図書館・分室で行われる「お楽しみ会」などにおいて、各団体が読み聞かせなどを行っている。

▽毎年、市内の四つの小学校での読み聞かせに協力するほか、要請に応じて学校を訪問している。

▼ルピナスの会(湧別町)

▽「女性が考える町の未来像」をテーマに発足し活動を続ける中で、ブックスタート事業の取組の必要性を上湧別町(当時)に働きかけ、平成十九年からの同事業開始に貢献した。

▽事業開始以来、町に生まれた子どもたちに心のこもったプレゼントを贈りたいとの考えから、一人ひとりの名札を付けた手提げバッグの作製を継続しており、このバッグに絵本等を入れて赤ちゃんに手渡すことが、地域がその誕生を祝い、子育てを見守っているメッセージを伝える一助となっている。

▽会員の大半は他のボランティア団体に所属するするなどして、図書館での読み聞かせ等に取り組んでいる。

(学校 2017-04-19付)

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