北海道千歳リハビリ大が初の入学式　１期生１２３人の門出祝う　２１世紀の医療支えるセラピスト育成

（学校 2017-04-12付）

定員を上回る入学生を多数の保護者・来賓が祝った

　「未来を拓く医療人をめざそう！」―。今春開学した学校法人淳心学園（松木謙公理事長）の「北海道千歳リハビリテーション大学」（森満学長）は八日、同大で一期生の入学式を挙行した。定員を上回る百二十三人の晴れの門出を多数の保護者、来賓とともに祝った。

　同大は、平成七年に開学し二十年以上にわたって優秀な理学療法士、作業療法士を輩出してきた北海道千歳リハビリテーション学院の大学化を図ったもの。

　九〇％を超える国家試験合格率や、十八年連続就職率一〇〇％といった輝かしい実績を礎に、全国でも初の試みとなる四年間を通じた障害予防リハビリテーションの教育や、同大を含む十四大学が連携し、講師による講義をインターネット動画で配信する「Web教育システム」、卒業後も最新の知識と技術を学んでいけるよう、卒業生を対象とした講座や講習会などを行う充実した卒後教育のほか、地域の高齢者・中高年、青少年を対象とする健康増進教室、スポーツ障害予防教室など、全国に類をみない特色ある教育を展開する。

　入学式では、森学長が理学療法学専攻九十三人、作業療法学専攻三十人、計百二十三人の入学許可を宣言したあと式辞を。

　「四年間の教育を通じ、皆さんを〝生命の尊厳〟を基調とする医療専門職としての使命感を自覚し、社会に奉仕し得る人間の育成、ならびに専門的研究の成果を人類の福祉に生かしていくことのできる人材として養成し、わが国の保健医療の発展と国民の健康増進に貢献する人材に育てる」「受け身の勉学だけでなく、自らの考えに基づいて積極的に学び、活動することを期待する。大学としても、そのための環境の整備を進めていく」などと述べた。

　また、全国初の試みとなる四年間を通じた障害予防リハビリテーションの教育を展開することを強調し、「その成果を地域社会に還元してほしい」と求めた。

　続いて、松木理事長が祝辞。「皆さんは、理学療法士、作業療法士というしっかりとした目標、志をもって入学されてきた方たちであり、本当に立派だと思う。先生方もしっかりそれに応えていく。全員が国家資格を取って卒業され、幸多い人生を送られることを期待する」などと述べた。

　また、来賓の横田隆一千歳市副市長が祝辞。「千歳市は北海道一平均年齢が若いまちであり、希望に溢れる皆さんを受け入れるのにふさわしいと思っている。新しい環境に不安や戸惑いはあると思うが、素晴らしい教育施設と熱意ある教職員が支えてくれる。広い視野と豊かな人間性を兼ね備えた素晴らしい医療者になってほしい」と期待を寄せた。

　最後に、新入生を代表し矢口紗矢子さんが「一期生の自覚をもち、前進校の良き伝統を受け継ぎつつ、新たな学風をつくっていく。また、専門知識や技能を身に付け、二十一世紀の医療を支えるセラピストになれるよう努力し続ける」と力強く宣誓した。

　なお、二十二日午後四時三十分からANAクラウンプラザホテル千歳で開学記念祝賀会・講演会を開催。森学長と、同大客員教授を務める五輪金メダリストの清水宏保氏が講演する。

(学校 2017-04-12付)