津別町の29年度教育行政執行方針=宮管教育長
(市町村 2017-04-21付)

津別町宮管玲
津別町教委・宮管玲教育長

 【網走発】津別町教委の宮管玲教育長は、第二回定例町議会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。町内の高校生を対象に、長期休業期間を利用して公設塾を開設。学力向上対策として、大学や専門学校進学のほか、資格取得を支援していく。このほか、小学校におけるICT環境の整備や学校図書館の蔵書充実を図り、確かな学力を育む教育を推進する考えを示した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

     ◇

 子どもたち一人ひとりが、予測できない変化に主体的にかかわり合い、自らの可能性を発揮する「生きる力」を身に付けられる教育を推進していく。

▼自らを高め、社会を生き抜く力を育む学校教育

 子どもたちが、社会の変化に柔軟に対応できる力、グローバル化する社会を生き抜く力を身に付けられるよう、「できた、分かった、楽しい」が実感できる多様な学習を推進していく。

 確かな学力を育む教育の推進については、小学校において、現有するテレビの大型化や書画カメラ、タブレット端末などのICT教育環境の整備を推進する。

 豊かな言語活動の整備については、学校図書館の蔵書充実のほか、二十九年度から小学生新聞、中学生新聞を定期購読するなどして、探求心や好奇心、課題解決の思考力などを育んでいく。

 切れ目のない教育の推進については、校種間の交流や連携を深め、幼小中高の連続性・一貫性のある教育を推進していく。

 グローバル化に対応できる人材の育成については、英語を中心とした語学力やコミュニケーション能力のほか、主体性や積極性などを育む教育環境の整備とともに、ALTとのふれあいや中学生の海外交流を通じた異文化体験などによって、社会のグローバル化に対応できる人材の育成を目指していく。

▼郷土愛を育む教育の推進

 ふるさとを誇りに思える教育の推進については、幼少期から地域を支える産業や自然・資源を理解し、地域を誇りに思える心の醸成に努めるとともに、事業所見学や中学生の就業体験などを通じて、本町の魅力を実感する機会の拡大に努めていく。

▼安全・安心な教育環境づくりの推進

 高校教育の振興については、二十九年度から新たに夏・冬・春の長期休業中に議事堂を会場として、大学、専門学校進学や各種資格取得希望者などを対象に公設学習塾を開設する。

▼津別ならではの自然と共生した地域づくりの推進 

 「愛林のまち」の森林資源や自然環境を未来へ継承していくため、子どもたちが豊かな自然の恵みを守っていくという意欲や、環境に配慮して行動できる人になるように努めていく。

 また、学校教育・社会教育において、木質ペレットによる暖房や太陽光発電などの再生可能エネルギー利活用施設の見学をはじめ、廃棄物の抑制やリサイクル、山・川・海をつなぐ環境教育など本町の特色を生かした教育活動が推進されるよう、教職員への研修や情報提供に努めていく。

 また、二十一年度から実施している木育授業の充実に努め、林業や木の文化への理解を深めていく。

(市町村 2017-04-21付)

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