浜頓別町の２９年度教育行政執行方針＝佐藤教育長

（市町村 2017-04-21付）

浜頓別町教委・佐藤晴美教育長

　【稚内発】浜頓別町教委の佐藤晴美教育長は、町議会第一回定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。浜頓別高校の間口維持に向け、二十九年度からは通学費の助成を長期休業中まで拡大し、講習の受講や部活動等への支援の強化を図る。また、道教育大等の協力を得て「土曜学習」を実施し、学力・体力の向上と併せて土曜日の居場所づくりに努めていくことを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

　　　　　◇

▼学校教育等の充実

▽義務教育の推進

　各学校において実施している学力・学習状況調査や各種試験等を活用して子どもたちの学力をしっかりと把握し、チーム・ティーチングや習熟度別学習等で、個別に弱点の補強を図っていく。

　地域や家庭との連携を深め、家庭学習による基礎学力の向上を図るとともに、総合学習においては地域の人材を積極的に活用し、地域との交流を通じて学習に取り組む意欲の活性化を促す。

　長期休業中には地域ボランティアや大学生らの協力によって、小・中学校においての勉強会を実施するとともに、道教育大等の協力を得て「土曜学習」の場を設置し、土曜日の居場所づくりに合わせて学力・体力の補強を充実させる。

　町立図書館と学校図書館との連携を強めて児童生徒が読書の楽しみを享受できる機会を増やすよう、読み聞かせ活動や読書講演会を開催し、読書活動の充実に努める。

　社会教育との連携によって、夏期、冬期における水泳教室やスキー教室などを実施するとともに、多目的アリーナでは「走り方教室」など、児童生徒の体力向上のための各種事業に継続して取り組んでいく。

　「学校支援地域本部」の活動を継続して学校教育の中での地域人材の活用を図るとともに、生徒が地域のことを学習できるキャリア教育の充実に努める。地域全体で子どもを育てる環境づくりを推進するため、コミュニティ・スクールの実施に向けた準備を進め、教育支援活動と開かれた学校づくりの充実に取り組んでいく。

　特別支援教育を要する児童生徒については、特別支援学級の設置や個別対応のできる通級指導が実施できるよう、引き続き教職員の確保に努めるとともに、特別支援員の配置を行う。

　小学校において社会科副読本「はまとんべつ」により浜頓別の歴史の学習活動を進めるとともに、郷土資料館等を活用して実物を見たり実際に触れるなどの体験学習活動を進める。

　中学校においては、産業団体等の協力を得て、その仕事についての学習会や生徒の実践体験を実施して、地元産業への理解を一層深めるよう取り組む。

　国際理解教育の一環として、幼少期から異国文化や英語に慣れ親しめるよう、こども園においてＡＬＴを幅広く活用していく。

▽高校教育の支援

　浜頓別高校の魅力向上のため、各種検定料や講師等招聘への助成や、全道大会出場等の助成を引き続き実施するとともに、二十九年度からは通学費の助成を拡大して長期休業中にも通学しやすい環境を整え、講習の受講や部活動等への支援の強化を図る。

▼社会教育の充実

▽生涯学習の推進

　子育て支援センターと連携して、親子がともに楽しみながら学べる講演会や絵本作家を招聘しての読み聞かせ会等を開催し、家庭教育環境の充実に努める。また、幼少期から読書に親しむ習慣を養うため、親子がふれあいながら読み聞かせができるブックスタート事業を引き続き実施する。

　より良い生活習慣を身に付けさせるため、小学生を対象に共同生活を通じて規律ある生活を体験する「通学合宿・寺子屋塾」事業を継続するとともに、放課後の児童対策として、児童が体を動かし集団での体験活動ができる「放課後子供教室」事業に引き続き取り組む。

▽スポーツの振興と健康づくり

　幼少期からスポーツに親しむことができるようスポーツ少年団の活動を支援するとともに、子どもたちが参加できるスポーツ体験教室や体験活動の場を提供する。

(市町村 2017-04-21付)