剣淵町の２９年度教育行政執行方針―半田教育長説明　個別・習熟度別学習を推進　剣淵高実習農場の機能拡充

（市町村 2017-04-24付）

剣淵町教委・半田幸清教育長

　【旭川発】剣淵町教委の半田幸清教育長は、第一回町議会定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。指導工夫改善計画に基づく個別・習熟度別学習を推進し、児童生徒の学力の向上を図る。また、本年度、剣淵高校の農業教育において、実習農場の機能拡充を図り、農場用トラクターや軽トラックの購入などを計画し、魅力ある実践的な教育を展開していく考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

　児童生徒の学力の向上については、学習規律の定着（剣淵スタンダード）をはじめ、実践研究や授業公開、教職員の相互参観、全国学力テストを活用した学習指導の改善、指導工夫改善計画に基づく個別・習熟度別学習を進める。

　特別支援教育については、保育所、小・中学校で特別な支援を要する児童生徒に対して、特別支援コーディネーター等とケース検討会議を開催し、個別支援計画を作成して支援を行う。

　英語教育については、英語指導助手を中学校、高校の英語、保育所・小学校での外国語活動の補助指導、一般対象の英語講座などで活用する。

　道徳の指導に当たっては、道徳の時間のほか、学校の教育活動全体の中で、ボランティア活動や自然体験活動などを通して、児童の道徳性の育成を図る。

　剣淵高については、地域活性化を牽引するような職業高校にふさわしい魅力ある実践的な教育の展開が求められている。農業教育では、新産業分野に対応できる創造力を身に付けた人材を養成できるよう、実習農場の機能拡充を図る。二十九年度は、農場用トラクターと軽トラックの購入、農場管理棟の修繕工事などを計画している。　

　学校における情報化を推進するため、コンピューター室のインターネット環境整備のほか、児童生徒用コンピューター機器の配備、全学級へのプロジェクター・実物投影機の配備、デジタル教科書を活用するとともに、各教科の授業研究を行う。

　学校間連携については、小中高連携教育推進協議会が中心となって、児童生徒、教職員間の交流、学校間の情報交流、共同の調査研究・研修活動、地域との協働活動などを推進する。さらに、義務教育九年間を見通した小中一貫教育の研究を行う。

　いじめ・不登校等対策については、子どもたちのコミュニケーション力の育成や自己有用感づくりなどに重点を置いた予防教育、児童会・生徒会が中心となって、子どもたちが自ら進める絆づくり、子ども理解支援ツール「ほっと」を活用したきめ細かな児童生徒理解と生徒指導を推進する。

　地域とともにある学校づくりを目指し、コミュニティ・スクールを次年度から実施するため、準備委員会を設置する。

　地域学校協働活動については、地域の人たちが、学校の授業や部活動の支援、登下校の見守りなどを行う学校支援活動、子どもたちの土曜日や放課後の学習・体験を支援する活動、家庭教育の支援などを行う地域学校協働活動を推進する。そのため、、地域からサポート団体・事業所、支援ボランティアを募り、新たに地域学校協働本部を教育委員会内に設置したいと考えている。

(市町村 2017-04-24付)