日高町の２９年度教育行政執行方針＝宮川教育長

（市町村 2017-04-25付）

日高町教委・宮川正己教育長

　【浦河発】日高町教委の宮川正己教育長は、町議会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。町内の幼稚園、保育所を対象に就学に向けた準備として読み書き、数の概念などを指導する講師や運動を指導する専門の講師を派遣し、小学校で行う学習や体力向上の取組につなげるほか、「早寝早起き朝ごはん運動」を推進し、子どもたちの生きる力を育む取組を推進していく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

▽小学校について

　各学校における学力改善プランに基づく学校一丸となった取組などによって、全国学力・学習状況調査において、全国との差が縮まる傾向がみられるようになってきた。子どもたちや保護者の意欲や意識を糧として、適切な教育課程の編成や指導方法の工夫を図り、子どもたちの学力向上に努めていく。

　昭和二十四年に正和小学校里平分校として開校し、地域とともに歩みを進めてきた里平小学校は、三十年三月末日をもって閉校する。厚賀小学校への円滑な統合に向け、学校、保護者、地域の皆さんとともに準備を進めていく。

▽中学校について

　学力改善プランに基づき生徒一人ひとりに基礎的・基本的な知識の確実な定着が図られるよう、生徒の意欲を高める丁寧な見取りに基づく授業改善と創意工夫ある教育活動を推進していく。

▽生徒指導について

　家庭や地域との連携によって、基本的な生活習慣の確立を目指すとともに、いじめの問題や不登校について早期発見に努め、学校教育の中で児童生徒などの日常生活について、適切な指導助言を行うことによって自己実現できる資質や能力を育てるよう努める。

▽進路指導について

　生徒が自分の特性について認識を深め、将来の生き方を見据えた進路選択が可能となるよう指導の充実を図っていく。

▽小・中学校における英語教育について

　ＡＬＴ三人の連携によって英語教育の充実を図るとともに、富川高校および日高高校へＡＬＴの派遣を継続する。

▽小・中学校における児童生徒の体力向上について

　「体力向上プラン」を策定し、一校一実践の取組を継続していく。

▼高校教育と産業学習について

　町立日高高校（定時制）は、教育委員会が行う産業学習との連携・融合によって、生涯学習社会における多様なニーズに応える希少な教育の機関として、全国的にも認知度が高まってきている。少人数教育のメリットを生かし、生徒個々に正対する高校教育・産業学習事業を推進していく。

　富川高については、全学年で普通科一間口校となり、公立高校配置計画において、地元中学生の富川高への進学率などから、適正配置がさらに進められることが想定される。中学生の進路選択に向けて、富川高支援対策条例に基づく支援の内容や、富川高の進学や就職実績を周知するなど、四十人定員の確保を目標に各中学校と連携し取組を進めていく。

(市町村 2017-04-25付)