乙部町の２９年度教育行政執行方針―杉江教育長説明　学習習慣定着へ取組支援　長期休業中の補充学習充実

（市町村 2017-04-24付）

乙部町教委・杉江英樹教育長

　【江差発】乙部町教委の杉江英樹教育長は、三月上旬の町議会定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。学校教育では、個に応じた指導および放課後や長期休業中の補充学習の充実を図るほか、『家庭学習のすすめ』などを活用し、学習習慣の定着に向けた「オールおとべ」の取組を積極的に支援する考え。タブレットやスマートフォンなどのメディアについて家庭でのルールづくりを働きかけるほか、ＩＣＴ教育の環境整備に努める考え。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の育成

▽授業改善と個別指導の充実

　各教科の指導に当たっては、習熟度別少人数指導や複数の教員が役割を分担しながら授業を行うチーム・ティーチングや主体的・対話的で深い学びを生み出す教科横断的な学習など、個を生かし個に応じた効果的な指導の充実に取り組んでいく。

　放課後や長期休業中での補充学習の充実を図り、意欲をもって学習に取り組めるよう支援していく。各種学習状況調査結果の分析から、課題となる観点や領域を明らかにし、授業改善や学習習慣の確立を通して、基礎学力の定着と活用力の育成を図っていく。

▽地域資源を活用した学習

　町の豊かな自然や文化、観光、産業、文化施設などの教育資源を活用した学習や「創造力に満ちた学校づくり推進事業」などを、より積極的に推進する。

▽学習習慣の定着

　「町学習・生活習慣向上プロジェクト」で作成した『家庭学習のすすめ』『家庭学習の手引き』『生活点検・学習ふりかえりカード』など活用し、家庭と学校が一体となった「オールおとべ」での取組を引き続き積極的に支援していく。

▼豊かな心の育成

▽人間関係力を育む生徒指導の充実

　今後も、互いに認め合い、思いやることのできる人間関係づくりに努めていく。引き続き、スクールカウンセラーを配置し、学校の教育相談機能の充実を図り、児童生徒の心の成長を側面から支援していく。

▽体験活動の促進

　自然体験活動やボランティア活動、高齢者とふれあう活動などの体験活動は、子どもの社会参加に向けた貴重な体験の場となることから、総合的な学習の時間、道徳の時間と各教科等との関連を図った一体感のある指導に努めていく。

▼信頼される学校づくり

▽開かれた学校づくりの推進

　参観日や学校行事を積極的に公開するとともに、学校だより等を通して学校情報の発信に努め、「外から見える学校づくり」を推進していく。

▽児童生徒の生活習慣の改善

「タブレットやスマートフォン・テレビやゲームなどのメディアの使い方・与え方」について、家庭でのルールづくりが一層進むよう働きかけていく。

▼今日的な教育課題に対応する教育の推進

▽ＩＣＴ（情報通信技術）教育の推進

　現在各学校では、実物投影機などＩＣＴを活用した効果的な教育活動が展開されているが、今後とも情報技術の進歩に対応した学校教育の充実に向け、教職員のＩＣＴに関する研修の推進と同時に、ＩＣＴ教育の環境整備に努めていく。

(市町村 2017-04-24付)