厚沢部町の２９年度教育行政執行方針―中井教育長説明　統合中学校の開校準備推進　小学校外国語で中学校と連携

（市町村 2017-04-24付）

厚沢部町教委・中井文夫教育長

　【江差発】厚沢部町教委の中井文夫教育長は、町議会定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。学校教育では、三十年度の中学校三校の統合に向けて、統合中学校の開校準備を進める方針。町内全校の教室にある実物投影機を活用するため、学習指導の改善を図るほか、小学校における外国語（英語）指導を中学校と連携して先行的に取り組む。八月に開設される「総合給食センター」には栄養教諭を配置し、食育指導の充実を図る方針を表明した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼安全・安心で、信頼される学校づくりの推進

▽保護者や地域住民の願いや思いを的確に受け止めるとともに、いじめや体罰を絶対に許さない、子どもたちが安心して通える学校づくりを進めていく。まちづくりのセンターとしての学校を目指す学校運営協議会導入に向けての準備を進めていく。

▽次年度の町内中学校三校の統合に向けて、開校準備委員会を中心にし、子どもたち、保護者、地域の方々の思いや考えを大切にしながら、開校準備を進める。

▼基礎学力の定着を図る学習環境の充実

▽全国学力・学習状況調査の結果を踏まえ、各学校の学校改善プランをもとに学習指導のさらなる充実を図る。町教育研究会、町複式研究会、南部三町教育研究会等との連携を進め、町の子どもたちの現状と課題を共有し、解決のための手立てを講じる。

▽少人数指導教員や退職教員などの人材を導入し、ＴＴによる学習指導や、習熟度別学習指導などの多様な学習形態を取り入れ、効果的な学習指導を展開する。

▽町内全校の教室に配置された実物投影機の活用を図るため、教育ソフト活用推進委員会を組織し、研修を深め、子どもたちにとって分かりやすい学習指導の改善を図る。

▽小学校の外国語（英語）指導について、中学校の英語指導との連携を図りながら、先行的に取り組む。

▼豊かな心とたくましい体を育む教育

▽八月に開設される「総合給食センター」に栄養教諭を配置し、給食運営委員会を通して子どもたちに「温かくて、おいしい給食」を提供するための環境を整備していく。学校と家庭を連携させた、食育指導の充実を図っていく。

▼子ども一人ひとりのニーズに応える特別支援教育の充実

▽三校に特別支援学級八学級を設置し、四校に特別支援教育支援員を配置し、様々な障がい種の児童生徒に対し、きめこまかに学習活動上のサポートを行うことで特別支援教育の充実を図っていく。

(市町村 2017-04-24付)