札幌市教委　新任園長・校長等対象に研修　講義通し資質向上図る

（市町村 2017-04-21付）

７０人が講話や講義に臨んだ

　札幌市教委は十九日、市内ちえりあで新任園長・校長・副校長を対象とした新任管理職研修を開催した。七十人が参加。学ぶ力の育成や学校組織のマネジメント等にかかわる講義を通して、管理職としての資質向上を図った。

　冒頭、長岡豊彦教育長があいさつした。組織のトップとしてのマネジメントやリーダーシップの発揮、職員に対するコミュニケーションの重要性を強調。「仕事上のパートナーとして職員と密にコミュニケーションをとってほしい」と話した。

　また、「不祥事」「学びのススメ」「いじめの問題」―の三点に言及。不祥事について、教職員の一挙手一投足が幼児児童生徒の人格形成に大きく左右することにふれ、「重大な責任を担っていることを自覚させてほしい」と呼びかけた。

　続いて、引地秀美学校教育部長が「札幌市における教育課題と管理職としての心構え」と題して講話。「知・徳・体の調和のとれた教育」から、学ぶ力の育成や命を大切にする指導、体力の向上の取組等を実施するよう求めた。

　また、学校力を高めるために、「リーダーシップを発揮する」「魅力ある教職員を育成する」「凝集性の高い、機動的な組織をつくる」―の三点を提示。リーダーシップの発揮については、教職員に分かりやすく魅力的なビジョンを示すほか、管理職としてあいさつする機会が多くなることから、言葉の力を磨き、存分に生かすよう求めた。

　また、リーダーとして、「志や使命を高く掲げる」「決断力と実行力を磨く」「教職員のよさを生かし、育てる」「人間力を高める」「自分を信じて、挑戦し続ける」―の五点を心がけるよう求めた。

　このあと、廣川雅之教育課程担当課長が「札幌市における学ぶ力の育成」について、兵庫教育大学大学院学校教育研究科の浅野良一教授が「園長・校長による学校組織マネジメント」についてそれぞれ講義した。

　このうち、浅野教授は学校組織マネジメントの着眼点や、学校のビジョン・組織づくり、業務改善等について説明した。

(市町村 2017-04-21付)