北師同窓会が29年度定時総会 会館問題に知恵絞り準備を 新会長に谷山正司氏就任
(関係団体 2017-05-18付)

北師同窓会総会
研修、資料発行などを盛り込んだ事業計画を決定した

 北師同窓会は十四日、ホテルポールスター札幌で二十九年度定時総会を開き、「研修事業の実施」「教育文化情報・研修資料集の発行」「大学への支援・教育文化普及活動の推進」等の新年度事業計画を決定した。総会に先立ち、あいさつした佐々木一壽会長は、将来の北師会館問題にふれ、「これから五年くらいの間にある程度の予測を立てて何らかの準備をしておかなければ」と述べ、「会長や理事職ばかりでなく皆さんの知恵で乗り越えていかなければならない」と協力を求めた。新会長には、代表理事の谷山正司氏が就任した。

 道内各地区の代議員や役員ら八十五人が出席した。

 総会に先立ってあいさつした佐々木会長は、道教育大学札幌校について、「大学もいろいろと新しい波が起きている。例えば、卒業生の教員志向が五割ほどしかいないということ。半分はほかの方面や民間を希望してしまう。旭川や釧路でもそういう現象が起きているようだが、大学にとって大きな問題。さらに採用率の問題や教員になってからの質の問題も大きい」と述べるとともに、「北海道教育の中核になってもらいたいという願いはあるが、私たち同窓会としての力を発揮していかなければならない場面は多々ある」と強調した。

 また、二十五年に一般社団法人化した際の課題にも言及。「大先輩たちが残した財産を、私たちの手で公益目的として使おうとしてきたが、それは北師会館を再建するお金を公益目的に使ってしまうということ。会館も三十年近くたっているので、いずれは使えなくなってしまう。そのときどうするかという大きな問題が残っている。これから五年くらいの間にある程度の予測を立てて何らかの準備をしておかなければならない」との考えを示した上で、「会長や理事職ばかりでなく皆さんの知恵で乗り越えていかなければならない」と協力を求めた。

 次いで、道教育大学札幌校の横山吉樹キャンパス長が、蛇穴治夫学長のあいさつを代読。「道教育大学としてのミッションは、教員養成機能における北海道の拠点的な役割を目指すという使命」とし、①実践的総合力をもつ教員を養成する②学校現場に生起する課題に取り組み、研究成果を学校現場に還元する③学び続ける教師を生涯にわたって支援する―ことを大学の方針として紹介。「高い実践力のある教員を養成する上で、札幌校は中核となるキャンパス。本学がそのミッションを果たす上で北師同窓会の皆さんの力は不可欠なものと思うので、より一層の支援と協力をお願いする」と述べた。

 総会では、二十八年度事業報告、決算報告・監査報告等のあと、任期満了による理事選任について了承。

 二十九年度事業計画について審議し、「研修事業」として各地区の教育文化研修事業・研修会への援助と講師派遣、「教育文化情報・研修資料集の発行」として『純剛』(一三九~一四一号)や『教育関係者等名簿』(二十九年度版)の発行、「大学への支援・教育文化普及活動の推進」として学生の就職対策事業への積極的な援助、国際交流事業の後援などを決めた。

 また、各地区総会・研修会等への本部役員の派遣や同期会の組織化と研修会への支援など「教育文化普及活動の推進」、附属学校の実践研究の後援、札幌校教官・学生との研究交流等を進める「研究助成」を計画に盛り込んだ。

 総会終了後、理事の互選によって、代表理事の谷山正司氏が会長に就任した。

 二十九年度の役員はつぎのとおり。=敬称略=

▽会長(代表理事)=谷山正司・新

▽副会長(理事)=植村敏視・新

▽副会長=高野秀樹・新、小川弘・新、横澤英三・新、菊地公一・新

▽理事=酒井正俊、阿部宏行、田井博昭・新、小原善孝・新、辻尚樹・新

▽専務理事=小路徹

(関係団体 2017-05-18付)

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