札幌市米里中で環境教育授業 土壌改良菌づくりを体験 (学校 2017-05-26付)
ペットボトルに菌づくりの原料を入れる生徒たち
札幌市立米里中学校(渡部晋一校長)は十八日、牛糞完熟肥料を生産する市内の舗装会社から講師を招き、堆肥製造や土壌改良に利用されるバチルス菌をつくる体験型授業を実施した。
同校は、札幌市教委が推進する札幌らしい特色ある学校教育推進事業で「環境」をテーマとした研究の実践校に指定されている。
二十七・二十八年度には、同事業で「雪」をテーマとした研究を行った。排雪でつくられた雪山を水資源にし、校地内に積雪資源ビオトープを設置。希少魚種保護活動を行い、絶滅危惧種であるイバラトミヨの生息を確認した。
また、フードリサイクル堆肥を用いた食物の栽培実験や、フードリサイクル堆肥の使用の有無で作物の生育に与える影響を分析し、昨年「さっぽろこども環境コンテスト2016」で最優秀賞を受賞した。
今回は、外部人材を活用した自然環境学習の一環として、専門的な知識や経験のある大同舗道㈱(横平聡社長)に講師を依頼した。同社は、道路舗装が本業だが、二十年から牛糞に有効微生物菌を加えた完熟肥料を生産。昨年、有機JAS資材認証を取得した。
この日、同社の高橋秀夫事業開発部部長と上谷達也営業係長が来校し、三年生百四十人を対象に一クラスずつ授業を実施。農業における微生物菌の活用について説明したあと、バチルス菌づくりを体験。生徒一人ひとりがペットボトルにバチルス菌のもととなる納豆のほか、ヨーグルト、ドライイースト、黒砂糖、水を入れ、全体が混合するまでよく振り、バチルス菌をつくった。一週間培養し、香ばしい香りとコーヒー色になれば完成する。
完成したバチルス菌は、市のリサイクル堆肥に添加するほか、同校敷地内で三年生がトウモロコシを栽培する学級畑に害虫対策・成長促進用として噴霧する。
高橋部長は「人生で一番大切なことは体験すること。多くのことを学んでもらいたい」と話していた。
同校の小紙雅之教諭は「貴重な体験をさせてもらった。地域の人材や企業と連携し体験授業を実施することで、環境とは関係のないような企業でも環境を大切にしていることなどを学ぶ機会となる」と感謝している。
(学校 2017-05-26付)
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