網走桂陽高がガラス商品開発へ　自ら考え行動する力を　流氷硝子館が協力　商品原案プレゼン

（学校 2017-05-24付）

生徒が企画したガラス商品についてプレゼンテーションを行った

　【網走発】網走桂陽高校（勝木祐一校長）は十八日、地元企業と連携したガラス商品開発に関する授業を実施した。商業科の三年生二十人が自ら企画したガラス商品案を発表。今回発表した原案をもとに七月中の試作品完成に向けて商品開発を進めていく。

　この取組は、網走の地元企業「流氷硝子館」の協力のもとで実施しているもの。生徒がグラスやアクセサリーなどの商品を企画・製作し、イベント会場などで販売。自ら考え自発的に行動する生徒の育成や、商品を企画・開発し、流通活動を行う能力と態度を育てることを目的としている。

　当日は生徒二十人が五班に分かれて、立案したガラス商品の原案についてプレゼンテーション行ったほか、流氷硝子館の軍司昇工場長と軍司知恵子氏が流通の仕組みやガラス原料について講演を行った。

　はじめに、各班の代表生徒がそれぞれが考えた「クリオネの形をしたグラス」「流氷のモチーフを盛り込んだ流氷砂時計」など、商品の原案についてプレゼンテーションを行った。

　このうち、クリオネの形をしたグラスを企画した班は、「網走に関連するインパクトの強い商品」をコンセプトに、子どもたちや観光客をターゲットとしたことを説明した。商品の特徴として、「クリオネの赤い部分に飲み物が入る」「凹凸がはっきりしているので、誰にでも持ちやすい形状」などと解説した。

　軍司工場長は「ＳＮＳが普及している現代では、見た目のインパクトが大切。いいところに目を付けたと思う」と講評した。

　プレゼンテーションのあと、軍司工場長が流通や市場の仕組みのほか、流氷硝子館で使用している蛍光灯をリサイクルしたガラス原料について講演を行った。

　軍司工場長は「既存の枠にとらわれず、地域の資源を生かした多くのアイデアを生み出せる人になってほしい」と期待を寄せていた。

　今後は、二十九日のガラス製作体験を踏まえて、七月中に試作品を製作。八月から九月にかけて、販売実習に向けた取組を進めていく。

(学校 2017-05-24付)