道書写書道教育研究大会帯広大会開く　手書きの面白さ伝える　公開授業や分科会等で研鑚

（関係団体 2017-09-27付）

全道から約２５０人が参加し、今後の書写書道教育の在り方を探った

　【帯広発】道書道教育連盟（髙谷義仁会長）は二十二日、帯広市立柏小学校をメーン会場に第七十回道書写書道教育研究大会帯広大会を開いた。全道から書道教育に携わる教職員約二百五十人が参加。書写書道教育の一層の充実・発展に向け、公開授業や分科会、提言発表などを通して資質の向上を図った。

　大会主題は「手書きのおもしろさを伝え、確かな書写力・豊かな表現力を育む書写書道教育」。本年度は、新学習指導要領で「伝統」や「文化」が重視されたことを受け、書写書道教育の視点から児童生徒に手書きの面白さが伝わることで伝統文化の継承にもつながるとの理念のもと、研究を進めてきた。

　大会では、小学校は「手書き大好き」、中学校は「広げよう手書きの楽しさ」、高校は「〝深〟発見、書の魅力」をそれぞれの課題に設定。様々な視点で「手書きのおもしろさ」を伝えることを柱に、各校種ごとの目標・観点に加え、小中高一貫した視点からも書道教育について研究を深化。

　当日は全道から小・中学校、高校の書道教育に携わる教職員約二百五十人が参加。開会に先立ち、柏小、帯広市立南町中学校、江陵高校の計四授業を公開したほか、三つの分科会を開いた。

　開会式では、はじめに髙谷会長があいさつ。学習指導要領の改訂にふれ「書写書道教育のつぎの時代への歩みを進めるためには、これまで積み重ねてきた研究の成果と学習指導要領改訂の意図・ポイントなどの研修をうまく絡めながらあすからの実践に結び付けていくことが大切」と強調した。「本大会を通して、参加者自身の実践力やネットワークをうまく活用し、それぞれの地域や全道へ広げ、多くの児童生徒に還元していただきたい」と呼びかけた。

　引き続き、大会運営委員長を務める幕別町立古舞小学校の合掌浩孝校長が、児童生徒が手書きで文字を書く魅力や大切さを学ぶ重要性を説き「本大会の研究協議を通して、皆さんからきたんのない意見をいただき、今後の研究の糧にしたい」と述べた。

　続いて、十勝教育局の竹林亨局長が来賓あいさつに立ち、連盟のこれまでの研究に敬意を示した上で「本大会での実践や分科会での内容をもち帰り、各学校・地域で生かしてほしい」と期待を寄せた。

　このあと、研究部長を務める帯広南商業高校の岡弘洋教諭が提言発表を行ったほか、分科会報告などを実施。今後の書写書道教育の充実・発展を目指して研鑚を積んだ。

(関係団体 2017-09-27付)