北教組道南３支部地区集会開く　長時間労働改善策学ぶ　名大院・内田准教授が講演

（関係団体 2017-10-02付）

内田准教授が教員の働き方や学校内のリスクなどを説明した

　【函館発】北教組の函館支部（相澤弘司支部長）、渡島支部（山本淳支部長）、桧山支部（友善千可子支部長）は九月二十四日、函館市中央図書館で教職員の長時間労働是正地区集会を開いた。名古屋大学大学院教育発達科学研究科の内田良准教授による講演など通じて、労働時間の見直しや円滑な業務の進め方について、理解を深めた。

　集会は、教職員の長時間労働に関する問題への理解を深めるとともに、各校における労働環境の見直しを進めていく一助とすることなどが目的。

　はじめに、主催者を代表して、函館支部の相澤支部長があいさつ。研修会開催の意義や教員の長時間労働の現状を説明した上で「先生たちの生活や命を守るためにも、本会をきっかけに、現状を把握し学んでほしい」と呼びかけた。

　内田准教授は「学校の日常を見える化する～部活動改革から働き方改革まで」を演題に講話。社会的にも問題になっている教員の長時間労働や教育活動中におけるリスクの改善策などを解説した。

　はじめに「今は国全体で、働き方改革が進められており、メディアやマスコミも教員の長時間労働に注目している。注目を集めているこの一、二年間の間に、労働環境の整備に向けて、現場の先生が強く訴えてほしい」と呼びかけた。

　続いて、過去に学校柔道の指導中に起きた死亡事故の事例や組体操での事故件数などを提示。リスクが少ない方法で指導することで、確実に発生件数を抑えることが可能なことを説明。「過去の事例の徹底した分析と対処が必要」とした。

　教員の長時間労働について「教育現場では、タイムカードなど労働時間の〝見える化〟が非常に不足している。明確な労働時間の管理が必要」と強調。長時間労働の原因の一つとなっている部活動の在り方などを解説した。

(関係団体 2017-10-02付)