道へき・複教育研究連盟がプレ大会 夢・希望に挑戦する子を 後志管内8校で授業公開など(関係団体 2017-10-04付)
倶知安町立西小樺山分校では、5・6年生の算数科授業を公開した
【倶知安発】道へき地・複式教育研究連盟(柿崎秀顕委員長)は九月二十九日、後志管内八会場で第六十七回全道へき地複式教育研究大会後志プレ大会を開いた。研究主題は「主体的・創造的に学び、豊かな心でたくましくふるさとを切り拓く子供の育成~へき地・複式教育の特性を生かし児童生徒一人一人に未来に“生きる力”をはぐくむ学校・学級経営と学習指導の充実を目指して」。公開授業や研究協議などを通して、後志の複式教育の一端を紹介するとともに、研究の一層の充実に向け意見を交わした。
後志へき地・複式教育連盟(山本康博委員長)主管。当日は、大会スローガンに「自然豊かな後志から 夢・希望に挑戦する子らへ 豊かな心と学び続ける力を!」を掲げ、管内八校で分科会を開いた。
◆倶知安町西小樺山分校で算数科公開
このうち、第六分科会の会場となった倶知安町立西小学校樺山分校(渋谷順一校長)では、研究主題「確かな学力を身につける授業のあり方~複式授業のよさを生かし、基礎基本を大事にした算数科のあり方」のもと、一・二年生と五・六年生の算数科の授業を公開。うち、五・六年生は長嶋大輔教諭が指導。五年生「三角形や四角形の角」、六年生「角柱と円柱の体積」を学習した。
五年生は、問題「三角形の三つの角の和は何度か」に対して、学習リーダーが中心となり、課題を「三角形の三つの角の和のきまりをみつけよう」に設定。三つの三角形を合わせたり、用意された三角形のカードの各角を切り合わせたりしながら、三角形の三つの角の和のきまりについて考え、自分の考えをホワイトボートに書き黒板に貼っていった。そのあと、共通する考えを確認。最後に「三角形の三つの角の和は百八十度になる」とまとめた。
一方、六年生は、問題「三角柱の体積は何立方㌢㍍か」に対して、学習リーダーが中心となり、課題を「三角柱の体積も、底面積×高さで求められることができるか確かめよう」に設定。方眼紙でつくった三角柱を組み合わせ、直方体にし、直方体の体積の公式を使うなどしながら考えた。そのあと、五年生と同様に自分の考えをホワイトボードに記入して黒板に張り付けた。共通する考えについて確認し「三角柱の体積も底面積×高さで求めることができる」とまとめた。
開会式では、道へき地・複式教育研究連盟の橋本知洋研究推進委員が柿崎委員長のメッセージを代読。今回のプレ大会について「第九次長期五ヵ年研究推進計画の四年目。研究主題の〝実践検証整理期〟としてのまとめが求められる重要な大会」と位置付けた上で、「後志管内各地の学校課題を中心としながらも全道各地の研究成果を交流し、本道のへき地・複式教育の一層の充実に寄与することを期待する」と述べた。
来賓あいさつでは、倶知安町教委の田中洋子教育長が「へき地・複式教育においてはそれぞれの学校、地域の特色を生かしながら、子どもたちが時代の変化に流されることなく、自分の夢や希望に向かって学び続けけることができるよう、一層研究を重ねてほしい」と激励した。
このあと、西小樺山分校研修部長の佐藤玲子教諭による研究発表、石狩教育局義務教育指導班の渋谷渉指導主事と橋本研究推進委員による助言のもと、研究協議を行った。
(関係団体 2017-10-04付)
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