北私幼・札私幼が研究大会 幼児期に良質な教育を(関係団体 2017-10-04付)
全体会には、約1500人が参加した
第六十回道私立幼稚園教育研究大会札幌ブロック大会・第四十九回札幌市私立幼稚園教育研究大会が九月二十九・三十日、札幌市内幼稚園・認定こども園二十二園とわくわくホリデーホール(札幌市民ホール)で開かれた。テーマは「人生のスタートにこそ良質な教育を~保育臨床の視点を大切に、保育の質を問いつづけよう」。公開保育研究・分科会や講演を通して、実践的な保育研究を積んだ。
大会は、道私立幼稚園協会(=北私幼、川畠教孝会長)と札幌市私立幼稚園連合会(=札私幼、前田元照会長)が主催。札幌市幼児教育センター事業地域公開保育も兼ねて開いた。
二十八・二十九年度の研究課題として設定した「人生のスタートにこそ良質な教育を」では、乳幼児期にすべての子どもが愛されて育ち、自分が自分であっていいという感覚や他者とともにいることが心地よいという感覚が育つため、子どもの思いに寄り添い、一人ひとりのよさが伸びるように支えていくことを大切にしている。
また、子どもの姿や保護者、環境(遊び)を俯瞰し、客観的に理解して保育を構造的に考えることを大切にしながら、一人ひとりの幸せを願い、ともに育ち合う良質な保育を目指している。
大会初日は、札幌市内の幼稚園・認定こども園二十二園(私立二十園・市立二園)で公開保育研究と分科会を行った。
二日目は、わくわくホリデーホールで全体会。私立幼稚園教員など約一千五百人が参加した。
開会式では、大会長を務める札私幼の前田会長があいさつ。「幼稚園の教育要領が改訂される。どのようなところが変わるのか、教育の質の向上をどのように図ればいいのか。そういった学びを深めていく、貴重な機会にしたい」と述べた。
北私幼の川畠会長は「勉強するのはなぜか。人生を楽しく生きるため。学ぶと心に余裕ができる。笑顔で子どもに接し、子どもも笑顔になる。公開保育や全体会で学び、子どもたちに還元していただきたい」と呼びかけた。
来賓各氏が祝辞。道の高橋はるみ知事は「来年、北海道は、命名から百五十年の節目を迎える。五十年後の二百年に、北海道を背負って立っているのは、今、皆さんが育んでいる子どもたち。これから先、二百年に向けて、立派な北海道の人々が育つように、皆さんの力添えをお願いする」と求めた。
札幌市の秋元克広市長は「子どものころの先生とのふれ合いや友達との遊びといったものが、人生の土台になる。子どもたちがいかにすくすくと、生き生きと、伸び伸びと成長していくかが、これからの北海道、札幌にとって重要」と述べた。
開会式後、玉川大学教育学部の大豆生田啓友教授が「いま、求められる保育の質~教育要領改訂を踏まえて」と題して基調講演。子どもが乳幼児期に、大人から肯定的に受け止められること、また、多くの成功体験をもつことの重要性などを訴えた。
(関係団体 2017-10-04付)
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