函館私学振興協議会が全体研修会　法改正への対応方法学ぶ　無期労働契約転換テーマに講演

（関係団体 2017-10-30付）

会員校の管理職など６０人が、雇用に関する理解を深めた

　【函館発】函館私学振興協議会(野又淳司会長)は十月中旬、函館市内の花びしホテルで全体研修会を開いた。会員校の学校法人理事長や事務長、幼稚園長など約六十人が参加。俵法律事務所弁護士の小國隆輔氏の講演を通して、非正規教職員の無期労働契約転換のポイントや私学における対応策について理解を深めた。

　はじめに、野又会長があいさつ。私立高校の無償化などが大きな話題になっていることにふれ「労働契約法の改正、施行に伴い、来年度から無期労働契約に転換することになる」と述べた。また、「本日の講演を通じて学びを深め、各法人が適切に対処してほしい」と充実した研修に期待した。

　続いて、小國氏が「非正規教職員の無期労働契約転換に関する諸問題」と題して講演。二十五年度から施行された「改正労働契約法」によって、有期労働契約が五年を超えて反復更新された場合、労働者の申し込みによって使用者が無期労働契約に転換しなければならない同法第一八条、いわゆる「五年ルール」について、学校法人における具体的な事例を示しながら解説した。

　私学における対応策については、契約更新回数の上限設定や就業規則への明確な記載、学校外の専門家への相談先を確保することによるトラブルの未然防止を呼びかけた。

　そのほか、「無期転換への学校法人の対応」「労働者側の動き」「同一労働同一賃金」などを取り上げ、同法や雇用などについて一層理解を深めるよう求めた。

　参加した会員の一人は「法改正の具体的内容を再確認できた」と研修の成果を挙げるとともに「しっかり対応していきたい」と話していた。

(関係団体 2017-10-30付)