知内町校長会が学びの充実検討会議開く　連携強化し学びを深め　学力向上策で発表・協議

（関係団体 2017-11-20付）

町全体の学力向上に向けて、発表や意見交流が行われた

　【函館発】知内町校長会（小野俊英会長）は十月下旬、町中央公民館で、知内町学びの充実検討会議を開いた。町内の幼・小・中、高校の教職員など二十人が参加。本年度の全国学力・学習状況調査の分析結果や児童生徒の生活習慣に関するデータをもとに、子どもの学力向上に向けた改善策の発表と協議を行った。

　この会議は、町内の教職員を中心に活動する知内町学びの充実検討委員会が学力・学習状況調査の結果をもとにした分析結果や、取組の交流、児童生徒の生活習慣に関する共通認識を図ることを目的に実施したもの。

　はじめに、小野会長があいさつ。「幼稚園から高校まで密に連携することで、町の教育が発展・充実することに期待したい」と呼びかけるとともに「きょうを新たなスタートとして、学びを深める機会にしてほしい」と期待を寄せた。また、会議の開催に向けて準備を進めてきた検討委員会の働きにも感謝を述べた。

　続いて、知内町教委の本間茂祐教育長が「学力テストの結果を確認するだけではなく、児童生徒の課題の共有と対応を進めてほしい」とあいさつ。

　このあと、小・中学校の各委員が本年度の全国学力・学習状況調査の結果と、その分析結果から導き出した課題、改善策などを発表したほか、高校と幼稚園の委員も課題解決に向けた取組などを説明した。

　小・中学校の説明に立った知内小学校の桃井雅樹教諭は、小・中の国語Ａ「話すこと・聞くこと」の領域では、全国を上回ったことから「アクティブ・ラーニングの視点を生かした協働学習の充実が成果として表れている」と、これまでの取組の成果を発表。一方で、今後の対策として、正答率が低い単元の時数増加、デジタル教科書やタブレット端末などのＩＣＴ教材導入による指導の工夫改善の必要性を挙げた。

　そのほか、各校における学習規律の統一化や、中学校、高校の定期テストなどがある週を“知内町校長会家庭学習強調週間”と位置付け、家庭学習の強化や習慣化を図っていくことを町全体の改善策として提言。小・中の説明のあと、幼稚園と高校の取組や課題に関する発表が担当委員から行われた。

　発表終了後、渡島教育局義務教育指導班の田中君枝主査が「学力向上の取組だけではなく、子どもの実態を的確に把握している。中学校における家庭学習時間の向上は道全体でも課題なので改善に向かえば」と講評。学力調査結果の的確な分析方法などについて助言した。

(関係団体 2017-11-20付)