働き方改善アンケート―道高教組・道教組 7割が教員定数増要望 事務処理・調査業務の縮減を
(関係団体 2017-11-21付)

 道高教組(國田昌男中央執行委員長)と道教組(川村安浩執行委員長)は、「2017全道教職員働き方改善アンケート」結果をまとめた。学校の業務で「事務処理・調査報告」の削減を求める声が八割あった。また、超過勤務解消のために必要なこととして、七割が「教職員定数の増員」、六割が「業務量に見合った人員配置」と回答した。

 アンケートは、仕事量と業務を見直し、自発的に超過勤務解消に取り組むことが目的。ことし七~九月、全道の小・中学校、高校、特別支援学校の教職員を対象に実施し、非組合員も含め、二千二百人が回答した。

 教職員が「大切にしたい」「削減したい」と考える業務などを調査し、道教委の「時間外勤務等の縮減に向けた重点取組項目等の取組状況調査」「教育職員の時間外勤務等にかかる実態調査」結果と比較、分析した。

 教職員が児童生徒にかかわって「大切にしたい」と考えている業務(複数回答)で最も多いのは「授業・授業準備」で、全校種合わせ八三%。しかし、小学校の場合、授業時間四時間二十五分に対し授業準備等一時間十二分などと「十分に確保できているとは言い難い」と分析している。

 「個別の生徒指導・教育相談」は五七%だが、実際の従事時間は一~十四分にとどまった。

 「授業外の学習指導」「朝の指導」を選んだのは一割程度、「児童会・生徒会指導」「成績処理」は一割に満たなかった。

 学校経営にかかわって「削減したい」業務(複数回答)は、全校種合わせ「事務処理・調査報告」が八一%と最も多く、次いで「会計」が五四%。職員会議などの「会議」は、十八~三十六分と最も従事時間が長いが、削減したい割合は全体で二九%、特別支援学校で四一%を占めており「職員会議が議論の場ではなく、〝校長の補助機関〟に変容させられている実態を示しているのでは」と分析している。

 外部対応で「削減したい」業務(複数回答)は「行政・関係団体対応」が六三%と最も多かった。

 道教委の時間外勤務縮減重点項目の効果(複数回答)については「効果的なものはない」が全校種で六一%と最も多い。

 「割り振り変更制度」については、小学校が二八%、特別支援学校が二四%に対し、中学校が一六%、高校が一九%と低く、「放課後や時間外の部活動指導が影響している」と分析。

 いずれの項目においても「学校(管理職)調査では、実施率の多くが八~九割と高く示されているが、超勤縮減の効果は現れていない、または、実感できていない」と結論づけた。

 超過勤務解消のために必要なこと(複数回答)は、七一%が「教職員定数の増員」、六一%が「業務量に見合った人員配置」と回答。

 労働時間の把握について望ましい方法には、五七%が「タイムカード(ICカード)の導入」を挙げた。

(関係団体 2017-11-21付)

その他の記事( 関係団体)

人間性と生きる力育む部活へ 日本中体連研究大会道大会

日本中体連研究大会北海道大会  第三十四回日本中学校体育連盟研究大会道大会が十六日から二日間、札幌プリンスホテルで開かれた。研究主題は「豊かな人間性と生きる力を育む運動部活動の在り方を目指して」。約二百七十人が参加し、講...

(2017-11-22)  全て読む

十勝管内教育研究サークル協議会 13サークル参加し合同研開く 実践もち寄り課題究明 

十勝管内教育研サークル合同研究会開会式  【帯広発】十勝管内教育研究サークル協議会(吉藤清孝会長)は十五日、中札内村立中札内小学校、中札内中学校を会場に第四十七回合同研究会を開いた。管内十三の教育研究サークルから約二百人が参加。よ...

(2017-11-22)  全て読む

道高校教頭・副校長会が研究協議会 調和取れた学校運営を 講演や研究協議通し研鑚

道高校教頭・副校長会研究協議会  道高校教頭・副校長会(渡邉周一会長)は十七日、ホテルライフォート札幌で二十九年度第二回研究協議会を開いた。全道各地から三百人を超える会員が参加。講演、研究協議を通して教頭・副校長としての資...

(2017-11-22)  全て読む

授業改善の方策を探究 道社連が研究大会釧路大会開く

全道社会科研究大会  【釧路発】道社会科教育連盟(新保元康委員長)は十七日、釧路市立湖畔小学校などで第七十二回道社会科教育研究大会釧路大会を開いた。全道各地から約三百三十人が参加。公開授業や講演などを通して、社...

(2017-11-22)  全て読む

道高教組・道教組が賃確交渉で声明 全教職員の賃金改善要請 部活動指導手当拡大など

 道高教組(國田昌男中央執行委員長)と道教組(川村安浩執行委員長)は十七日、道教委との賃金確定交渉結果を受け、「四年連続の月例給・一時金の引き上げにとどまらず、すべての教職員の命と生活を守る...

(2017-11-21)  全て読む

南空知P連研究大会など開く 失敗に負けぬ強さ育てて 道教委・鶴羽委員が講演

子どもの学力生活習慣改善研修会  【岩見沢発】第十九回南空知PTA連合会研究大会・月形町PTA連合会研究大会・ほっかいどう学力向上推進事業「子どもの学力・生活習慣改善研修会」が十一日、月形町多目的研修センターで開かれた。保...

(2017-11-21)  全て読む

渡部所長に受賞を報告 大雪の家で長年スキー指導―社会教育功労者表彰・中嶋氏

社会教育功労者表彰報告  【旭川発】二十九年度社会教育功労者表彰(文部科学大臣表彰)を受賞した旭川市在住の中嶋清氏は十五日、国立大雪青少年交流の家を訪問し、渡部徹所長に社会教育功労者等授与式の模様など報告した。 ...

(2017-11-21)  全て読む

道高文連全道高校英語弁論大会開く 弁論の部・石戸君(函館中部)、ディベートの部・札幌南チーム富士が優勝

 道高校文化連盟国際交流専門部は十月二十八日から二日間、北星学園大学で第十八回全道高校英語弁論大会を開いた。弁論の部十八校二十人、ディベートの部十校八十八人が参加。弁論の部では、函館中部高校...

(2017-11-21)  全て読む

知内町校長会が学びの充実検討会議開く 連携強化し学びを深め 学力向上策で発表・協議

知内町学びの充実検討会議  【函館発】知内町校長会(小野俊英会長)は十月下旬、町中央公民館で、知内町学びの充実検討会議を開いた。町内の幼・小・中、高校の教職員など二十人が参加。本年度の全国学力・学習状況調査の分析結果...

(2017-11-20)  全て読む

札幌市中学校英語教育研究会が研究大会 自ら英語使う子育てよう 公開授業、研究討議通し研鑚

札中英研第6回研究大会  札幌市中学校英語教育研究会(中村邦彦会長)は十日、札幌市立青葉中学校で第六回研究大会を開いた。約八十人が参加。英語教育の充実に向けて、公開授業や研究討議を通して研鑚を積んだ。  開会式で...

(2017-11-20)  全て読む